FC2ブログ

中国政府の強気外交を支える中ロイ独裁連合!

戦略観点を欠いた指導者が進める自国優先主義ほど始末に悪い外交はない。欧米のクリミア問題に端を発した対ロシア経済制裁は、ロシアを中国の側に追いやる結果となった。ロシアはコロナと対ロ制裁、さらには原油価格の暴落で経済が大打撃を受けた。

もともとの対ロ経済制裁は、東欧諸国をNATO拡大の好機として、またEU拡大の好機として欧米側が仕掛けたものに、ロシアが一大軍事基地として戦略的価値の高いクリミア半島を併合したものであり、ロシアからすれば防衛的な性格を持っものであった。つまり欧州方面だけを地政学的に見れば、NATO拡大で勢力圏を拡大した故に、結果としてロシアを中国の側に追いやることになった。

世界情勢を地政学的に見れば、上記のロシアを中国の側に追いやったことで、中国はロシアからの原油輸入を自国の原油輸入の20%から30%へ拡大し、経済的苦境のロシアを支援した。プーチン大統領は中国の習近平との電話会議で「ウイルスの発生源をめぐり中国の顔に泥を塗るやり方は受け入れられない」と語り、アメリカを批判した。両国は東シベリアから中国への2本目の天然ガスのパイプライン事業化で合意した。またロシアは次世代通信規格「5G」の通信機器で中国製を採用することを決めた。中国政府の強気の外交の背景に「ユーラシア連合」という戦略的優位があることを見て取るべきである。

トランプ大統領が欧州の反対を押し切ってイラン核合意を破棄し、イランへの経済制裁に乗り出したのも、世界戦略から見れば中国の「一対一路」戦略を側面支援することとなった。こうして中国・ロシア・イラン・東欧に至るユーラシア全体が中国の勢力下に置かれる事態を生み出した。ロシアの経済規模は中国の10分の1にすぎず、経済的影響は小さいとはいえ、軍事的に見れば中・ロ・イの3国同盟はアメリカに対抗しうる力となる。

また日本から見れば、欧米の戦略的愚策によって日本は南北に敵を持つ2正面の戦略的不利を背負うことになる。アメリカの戦略的視点のない自国優先主義が、日本の安全保障を危機に追いやっていることを自覚もせず、トランプに遂随する安倍首相の戦略観点のなさはどうしょうもない。

フランスのマクロン大統領が、ロシアに中国と距離を置くよう求め、欧州連合(EU)に対し、「北京主導の中ロ枢軸」を阻止するため、対ロ経済制裁緩和によるロシアとの関係改善を訴えたのは世界戦略を理解していて、さすがというべきだ。

世界を地政学的に見れば中・ロ・イの3国同盟の軍事的矛先は日本とEUが受けることとなる。日本政府の外交的無策は今に始まったことではないが、今こそ日本がロシアと中国の間にくさびを打ち込む外交を行うべきなのだ。日本は対ロ制裁から離脱してロシアの経済的苦境に手を差し伸べ、大胆にロシア支援を行うべきである。アメリカは中国との覇権争奪には日本との同盟が重要であり、アメリカの戦略から見ても中国からロシアを引きはがすことは、戦略的に重要な意味を持つのであるから、アメリカは反対しないであろう。

少なくともアメリカの金融資本と産軍複合体はトランプ再選阻止で一致したようなので、次期大統領のバイデン政権は、中国の戦略的孤立化を追及するであろう。安倍政権は対ロシア外交と、中国経済依存の克服へと外交を転換すべき時である。
#中国の戦略的優位 #中ロイ三国同盟 #北京主導の中ロ枢軸
スポンサーサイト



コメント

なるほど

 確かに日本は2正面になりますね。
安倍の外交はトランプ一辺倒、中国の顔色も見ている。独自外交は無理です。

安倍とトランプの戦略観点のなさ

 トランプと安倍は中国を支援しているようなものです。
政治家には戦略的観点が不可欠です。
 中国に進出している日本企業はこのままでは撤退に追い込まれるのでは。
戦略的視点のない経営ではだめです。

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

SEO対策:政治