文在寅は北朝鮮救済に向け暴走するのか?
昨年末、北朝鮮は党中央委員会総会を開き、この会議で演説した金正恩委員長は「アメリカがあくまで敵視政策を進めるなら、朝鮮半島の非核化は永遠にない。戦略兵器の開発を中断することなく進める。」と語り「正面突破戦」の方針を決めた。
この方針にアメリカは動じなかったが、これに激しく動揺した人物がいた。韓国の文在寅大統領である。文は今年1月7日の「新年の辞」で次のように語った。「この1年間、南北協力で大きな進展を遂げられなかった悔いは大きい」「米朝対話の行き詰まりの中で、南北関係の後退まで懸念される今、南北協力を増進していく現実的な案を模索する必要性がより一層切実になった」と述べた。
文在寅が言う「現実的な案」とは2032年五輪共催や東京5輪での合同チーム推進、非武装地帯の国際平和地帯化、南北鉄道・道路の連結であり、さらに文は「開城工業団地と金剛山観光再開のための努力も続けていくだろう」と述べた。金剛山観光再開は「個別観光」の手法で行うらしい。
これに対しアメリカのハリス駐韓大使は文大統領が「言及した一連の措置はアメリカとの協議に基づきなされるべきだと考えている。我々は同盟国として緊密に共同で取り組むべきだ」とくぎを刺した。
韓国紙・朝鮮日報によると、これに青瓦台(大統領府)が不快感をあらわにした。「アメリカ大使が駐在国の大統領の語った新年の辞に反論めいた発言をするのは外交欠礼に相当する」というのだ。
文大統領は1月14日の新年記者会見でも「米朝対話を眺めているだけでなく」「我々が主体的に発展させていかなければならない」と強調した。文大統領の特徴は北朝鮮の非核化には一切触れないことである。つまり彼は南北統一政府が核保有の大国となることを想定して動いているのである。
文のブレーンである文正仁大統領統一外交安保特別補佐官は1月6日のワシントンでのセミナーで「文大統領の支持者の間では、アメリカが北朝鮮との交渉再開に失敗した場合、韓国が独自の行動をとるべきだという声が高まっている」と指摘し、アメリカと歩調をそろえることを基本方針としつつも、「北東アジアの状況が難しくなれば修正もありうる」と語っている。つまり韓国は、独自の北朝鮮外交を行うこともあることを表明したのである。
文は、昨年12月23日北京で習近平と会談した際、中国とロシアが安保理に提案した北朝鮮制裁の一部緩和について議論したという。韓国政府関係者は「我々も決議案に注目しており、朝鮮半島の安保状況が極めて厳重な状況の中で様々な国際的努力が必要だ」との韓国政府の立場を報道陣に説明した。
韓国政府関係者によると大統領府の鄭国家安保室長が1月7日にワシントンでオブライエン国家安全保障担当大統領補佐官に金剛山観光を推進するという強い意志を伝えたという。これに対しオブライエン補佐官は「国連の制裁違反となるだけでなく、米韓関係にも重大な影響をもたらす」と強く警告したという。
文在寅は、北朝鮮救済に向けてロシアや中国を巻き込んで国連の制裁に風穴を開けようとしているとみてよい。こうした韓国側の動きを見てくると、青瓦台は独自の外交で4月の総選挙までに南北関係改善で成果を出そうとしているように見える。
文の「新年の辞」の直後、韓国政府は北朝鮮との協議のため特使の派遣を打診した。しかし北朝鮮側は文在寅の詭弁の外交を信用しておらず、特使派遣を受け入れなかったという。こうした文在寅の北朝鮮接近について政権の周辺から「文氏は理性を失っているとしか思えない」との声が出ているという。
しかし考えてみると、文在寅は初めは反日で北朝鮮接近を進めたが、安倍政権の反発の貿易制裁で行き詰まり、4月15日の総選挙前に南北関係で何らかの成果が欲しいことは分かる。文在寅は高麗連邦の統一政府にすべてをかけている節があり、それゆえ娘夫婦を海外に逃がしたのであり、韓国では大統領の再選はないので、アメリカとの関係が崩れようが、米日韓軍事同盟が崩壊しても、自分の夢を観念的に追及すると見た方がいい。今後の青瓦台の動きから目が離せない。
文は現実の戦略関係から政治を見ない特徴がある。現実の国際関係は米中貿易戦争から中国は日本重視に転換しており。北朝鮮は引き続きアメリカ重視の外交をとるであろう。したがって文在寅の北朝鮮への救済行動がアメリカの強い反発を招く結果になるのは明らかだ。結果として文在寅が「亡国の外交」を最後まで追及するのかわからないが、4月の総選挙の結果次第では、韓国大統領の暴走が続くかもしれない。
#南北対話 #金剛山観光 #北制裁緩和 #南北統一政府 #新年の辞
この方針にアメリカは動じなかったが、これに激しく動揺した人物がいた。韓国の文在寅大統領である。文は今年1月7日の「新年の辞」で次のように語った。「この1年間、南北協力で大きな進展を遂げられなかった悔いは大きい」「米朝対話の行き詰まりの中で、南北関係の後退まで懸念される今、南北協力を増進していく現実的な案を模索する必要性がより一層切実になった」と述べた。
文在寅が言う「現実的な案」とは2032年五輪共催や東京5輪での合同チーム推進、非武装地帯の国際平和地帯化、南北鉄道・道路の連結であり、さらに文は「開城工業団地と金剛山観光再開のための努力も続けていくだろう」と述べた。金剛山観光再開は「個別観光」の手法で行うらしい。
これに対しアメリカのハリス駐韓大使は文大統領が「言及した一連の措置はアメリカとの協議に基づきなされるべきだと考えている。我々は同盟国として緊密に共同で取り組むべきだ」とくぎを刺した。
韓国紙・朝鮮日報によると、これに青瓦台(大統領府)が不快感をあらわにした。「アメリカ大使が駐在国の大統領の語った新年の辞に反論めいた発言をするのは外交欠礼に相当する」というのだ。
文大統領は1月14日の新年記者会見でも「米朝対話を眺めているだけでなく」「我々が主体的に発展させていかなければならない」と強調した。文大統領の特徴は北朝鮮の非核化には一切触れないことである。つまり彼は南北統一政府が核保有の大国となることを想定して動いているのである。
文のブレーンである文正仁大統領統一外交安保特別補佐官は1月6日のワシントンでのセミナーで「文大統領の支持者の間では、アメリカが北朝鮮との交渉再開に失敗した場合、韓国が独自の行動をとるべきだという声が高まっている」と指摘し、アメリカと歩調をそろえることを基本方針としつつも、「北東アジアの状況が難しくなれば修正もありうる」と語っている。つまり韓国は、独自の北朝鮮外交を行うこともあることを表明したのである。
文は、昨年12月23日北京で習近平と会談した際、中国とロシアが安保理に提案した北朝鮮制裁の一部緩和について議論したという。韓国政府関係者は「我々も決議案に注目しており、朝鮮半島の安保状況が極めて厳重な状況の中で様々な国際的努力が必要だ」との韓国政府の立場を報道陣に説明した。
韓国政府関係者によると大統領府の鄭国家安保室長が1月7日にワシントンでオブライエン国家安全保障担当大統領補佐官に金剛山観光を推進するという強い意志を伝えたという。これに対しオブライエン補佐官は「国連の制裁違反となるだけでなく、米韓関係にも重大な影響をもたらす」と強く警告したという。
文在寅は、北朝鮮救済に向けてロシアや中国を巻き込んで国連の制裁に風穴を開けようとしているとみてよい。こうした韓国側の動きを見てくると、青瓦台は独自の外交で4月の総選挙までに南北関係改善で成果を出そうとしているように見える。
文の「新年の辞」の直後、韓国政府は北朝鮮との協議のため特使の派遣を打診した。しかし北朝鮮側は文在寅の詭弁の外交を信用しておらず、特使派遣を受け入れなかったという。こうした文在寅の北朝鮮接近について政権の周辺から「文氏は理性を失っているとしか思えない」との声が出ているという。
しかし考えてみると、文在寅は初めは反日で北朝鮮接近を進めたが、安倍政権の反発の貿易制裁で行き詰まり、4月15日の総選挙前に南北関係で何らかの成果が欲しいことは分かる。文在寅は高麗連邦の統一政府にすべてをかけている節があり、それゆえ娘夫婦を海外に逃がしたのであり、韓国では大統領の再選はないので、アメリカとの関係が崩れようが、米日韓軍事同盟が崩壊しても、自分の夢を観念的に追及すると見た方がいい。今後の青瓦台の動きから目が離せない。
文は現実の戦略関係から政治を見ない特徴がある。現実の国際関係は米中貿易戦争から中国は日本重視に転換しており。北朝鮮は引き続きアメリカ重視の外交をとるであろう。したがって文在寅の北朝鮮への救済行動がアメリカの強い反発を招く結果になるのは明らかだ。結果として文在寅が「亡国の外交」を最後まで追及するのかわからないが、4月の総選挙の結果次第では、韓国大統領の暴走が続くかもしれない。
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