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新三国同盟と連合国の軍事的均衡は維持できるか?

EUとNATOの東への拡大は、ロシアを地域覇権主義に目覚めさせた。プーチンはクリミア半島の併合で国民の強い支持を受けた。ロシアは戦略的軍備増強に再び邁進し始めた。

中国の軍事力増強のペースはヒトラーの軍拡をも上回るスピードだ。すでに3隻目の空母建造を進めている。1か月に数隻の増艦ペースはすさまじいばかりだ。

イランのミサイル高速船は数百隻といわれ、アメリカの空母機動部隊も危ういほどになって近づけない状況だ。つまりアジアにおいても、欧州でも、中東でも、軍事的均衡状態は崩れつつあるといわれている。

アメリカ海軍は、未だ世界一だが予算不足で訓練が行き届かず、イージス艦が操船ミスで3回も衝突事故を起こすなどしている。大型ドックが不足しているためアメリカ軍の艦船は修理も順番まちで、作戦に投入できるのは3分の1にすぎないといわれている。

トランプ大統領がイラン危機に際し「軍は使いたくない」といったのは、使える状態にないからだ。だから欧州の同盟国に軍事予算を2%に増額することを求め、アジアでは日本・オーストラリアの同盟国の軍事力を強化し、合わせて、かろうじて戦略的均衡を保っている状態なのだ。

しかもアメリカの政治は当分「アメリカ第一主義」が続くとみられる。つまり自由と民主主義の側が分裂状態のまま、新3国同盟派の軍拡と軍事同盟化が進行する図式が続くとみられる。

こうした国際的軍事情勢の下で一番危険な国は、ロシア・中国・北朝鮮・韓国と敵対国に取り囲まれた日本の安全保障だ。しかも野党は護憲派の観念的平和主義ばかりで、自民党はアメリカ追随一辺倒だ。今必要なのは自国を自分の力で守れるだけの軍事力を早急に備えることであり、他力本願を捨て去ることである。

対米自立なしに日本を防衛できる確証はないことを知るべきだ。とりわけ中国覇権主義はその軍事的関心が西にあるかに装いつつ、実際に狙っているのは日本の占領であることを知るべきだ。彼らの野心は大きく世界支配するには、どうしても日本の技術が欲しいのである。尖閣諸島への領海侵犯をしつつ、日本に友好を求める欺瞞的外交姿勢にこそ警戒すべき根拠があることを指摘しなければならない。
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