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中国の日本への微笑み外交の信頼度?

11月22日中国外交部のグエン・シュアン報道官は、今後の日中関係について「より堅実、より強靭で、より心温まるものにしたい」とのべた。同日日本の植村公使は「日中が双方が互いに協力してこそメリットになると認識した」と語った。

中国での日中韓の首脳会談では中国側の日本と韓国とのおもてなしに露骨な格差を付けた。習近平国家主席は文在寅大統領には昼間にランチを共にするが、安倍首相には夕食会を開催しておもてなしする。文大統領はその日に帰国するが、安倍首相には翌日李克強首相が世界遺産に同行する。中国側の安倍首相への厚遇が目に付く。

アメリカとの貿易戦争が第一段階で合意がなったとはいえ、第二段階の構造協議は難航が予想される中で、中国側は日本を味方につけようとの思惑が見える。四月には習近平主席の国賓待遇での日本訪問が控えている。ところが日本では天皇陛下との面会を含む「国賓待遇」に反対の声が強く、中国側はそれをいたく気にしている。どうしても中国は日本との関係を改善して今後の米中交渉に有利に臨みたいのである。

日本側は、尖閣諸島における中国側の砲艦外交は、片手で銃を突きつけ、片手で握手を求めるようなものなのに、尖閣諸島の公船による恫喝外交をやめるよう強く求めるチャンスなのだが、それを持ち出して「国賓待遇を取りやめる」と駆け引きする気もない。元々島国の日本は根っからの外交下手で大陸国家の中国と対等に外交的駆け引きができないのである。

つまり習近平国家主席の日本への「微笑み外交」は、対米交渉をにらんで日本を引き寄せたいというたぶんに戦術的なもので信頼度は低い。中国は本心から日本に「微笑んでいる」わけではない。本心から日中関係を改善したいなら、日本人をスパイ罪で多く逮捕したり、反日ドラマで国民を教育をしたりしないであろう。尖閣での砲艦外交もきっぱりと無期限に取り止めるであろう。それが「心温まる」関係というものなのである。

つまり相手の国家主席が、アジアへの覇権主義と野心を放棄もしていないのに、安倍政権が習主席を国賓としておもてなしするのはどう考えてもおかしい。いくら商売相手だと言っても、中国への進出日本企業への基本技術の開示要求や技術のパくりについては、安倍首相は言うべきことをキチンと表明するべきである。中国の「微笑み外交」の裏に潜む野心をきちんと見抜くべきである。
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