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アメリカのドル支配の打破は可能か?

本日、注目すべき2つのニュースがあった。一つはアメリカの経済制裁で、経済がマイナス9,5%まで落ち込んでいるイランのロウハニ大統領が「国際的な経済システムのドル化は、アメリカによる脅威的な制裁や経済テロを実行可能にしている。アメリカドルの支配から自由になる道を探さなければならない」と訪問先のマレーシアでの国際会議で語ったことである。

もう一つはアメリカ議会下院でトランプ大統領が弾劾訴追されたことである。上院が与党共和党が多数なので弾劾はできないが、来年の大統領選にどのような影響が表れるか注目される。

この2つのニュースは、実は裏と表の関係にある。トランプ政権は反金融資本の政権で、産業資本家の復活を目指す政権であるため、貿易赤字の削減に取り組んでいる。トランプ以前の政権は、アメリカの債務国として1971年にドルと金の交換を打ち切って以来、貿易赤字を武器にして、米国債本位制とも言えるやり方で、貿易黒字国に米国債を売り付けて、対価なしに外国の(貿易黒字国の)資産を利用できるようにしてきた。

トランプ大統領は、本人が意識しているかどうかはわからないが、米金融資本の利潤の源泉である、このドル支配の仕組みをぶち壊そうとしている。こうした点がトランプを隠れ多極主義者と見間違うことの原因でもある。実際にはトランプは自分の支持基盤である「錆びたベルト地帯」の産業資本家と農民階級の利益を代表しているにすぎないのである。

つまりトランプの弾劾は米金融資本の巻き返しであり、なんとかドル支配を保持しようとする米国内の動きであり、イランのロウハニ大統領はアメリカの制裁で苦しんでいるアメリカの同盟国を国際通貨の多極化を促すことで、経済的苦境を打破しようとしているのである。

つまりトランプは同盟国を守らないことでアメリカの一極支配を終わらせようとしており、これはアメリカの金融資本の利害を犯している。トランプは内外で米金融資本の覇権を破壊しつつあるといえる。そうした点に置いてトランプが再選を勝ち取るかどうかが、米金融資本と軍需産業の利害に関わるのである。

アメリカの覇権からの離脱ともいえるトランプの「取引外交」は、ロシアや中国やイランの独裁的地域覇権国には絶好の機会を提供している。そうした意味でトランプ政権は歴史的な揺り戻しとも言える政権なのである。今後世界経済の中で、「アメリカドルの支配から自由になる道」がどのような形で現れるのか注目したい。世界が多極化すれば世界通貨も多極化は避けられないであろう。
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