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中国の倍増する産業補助金は弱さの表れ!

中国の産業補助金が増え続けている。2018年の政府補助金が約2兆4000億円と5年でほぼ倍増した。報道によると19年も約15%の伸びで推移するという。中国の産業補助金は国内産業を育成するためと、国営企業の雇用維持のための2つの目的がある。

中国では日本のような斜陽産業の企業を合併させて、生産を削減するような産業政策は取れない。それぞれの国営企業は政治家(=特権的官僚)の利権であるので、国家が雇用維持のために補助金をつぎ込むのである。

米中の貿易戦争の争点の一つであった構造的問題の産業補助金は、中国政府は簡単には削減できないのである。したがって米中の第1段階の合意には「産業補助金」の問題には触れていないのである。
産業補助金はいいかえると、本来倒産すべき国営企業のゾンビ企業化であり、同時に先端分野での産業育成の重要な政策でもあるので、欧米の不当な競争条件との批判を受け入れることはできない。つまり米中の第2段階の構造協議は簡単には進まないのである。

よくブルジョア経済学者が中国経済の強みを約14億人の巨大な国内市場を挙げる。実情を知らないにもほどがある。中国の農村部は土地の国有化・集団化のため、未だに多くが自給自足経済なのだ。人口の割に大きな市場ではない。中国の農村が商品作物を作れるのは大都市の周辺のみであり、したがって内陸部の資本主義化は難しいのである。

若者が農村から都市部に出稼ぎに出て、農村部も次第に市場経済になりつつあるとはいえ、すぐに市場経済になるわけではない。文化大革命で毛沢東が生産手段の集団所有・全人民所有に変えたのは資本主義化を困難にするためであり、旧社会主義国で国営企業の民営化等簡単にはできないのである。
賃金の上昇とともに外国企業がベトナムなどへの工場移転を進め始めたので、中国政府は「中国製造2025」を打ち出して、科学技術開発に力を入れ始めた。中国の研究開発費は10年前の2,2倍になり約2兆元(約30兆円)と10年前の4,3倍に増えた。このことが技術覇権国アメリカをいたく刺激し、米中の貿易戦争・技術覇権争いに火を付けることとなった。

中国の産業補助金が示しているのは中国企業の商品が未だ補助金なしでは競争力を持ちえない弱さであり、国営企業等はゾンビ企業を生きながらえさせて、雇用を維持しないと、国内の治安を維持できない弱さを示しているのである。

中国経済は明らかに低成長に移行しつつあり、米中の貿易戦争が頼みの輸出を減少させつつあり、この経済的弱さが、治安に与える影響は大きい。中国政府が香港の民主化運動に譲歩できないのは、譲歩すれば民主化運動が中国本土に波及する可能性が高いゆえである。

社会主義の成果を横領した中国共産党走資派指導部にしてみれば、民主化は「文革」の悪夢であり、天安門事件の悪夢である。それゆえ官僚独裁を中国は止めるわけにはいかない。民主化が進まない社会では資本主義は発展しないのであるが、それでも独裁支配は止められないのである。つまり中国の独裁支配と産業補助金は弱さの表れなのである。
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コメント

中国経済は危ない!

 中国経済は先行き危ないと思います。地方政府の借金が回収できない状況です。工場の閉鎖で失業者も増えています。

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