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目先の利狙い米中「貿易取引」は合意か?

トランプ大統領は12日、ツイッタ―に「中国との大規模合意まで間もなくだ」と投稿した。米メディアの報道によれば、「第一段階」の大筋合意は、アメリカ側が15日に予定している1600億ドル分の中国製品への追加関税の発動を先送りするほか、これまでに発動した3600億ドル分の追加関税を最大で半分まで引き下げるとしている。これに対し中国側は500億ドル分のアメリカの農産物を購入するほか、知的財産権の保護の強化や人民元を意図的に安く誘導するのを防ぐことなどで合意したという。

「米中の貿易戦争」と言われたが、予想通り「第1段階」は貿易取引で終わりそうだ。トランプ政権は再選重視なので、トランプは早くから農産物購入で中国が500億ドルの農産物を買ってくれれば手打ちをすることを示唆していた。「第2段階」の交渉が来年11月の大統領選の後に行われるということが全てを物語っている。交渉事は選挙を控えている方が不利なのである。これではとても「貿易戦争」と言ったものではなく、選挙向けの「取り引き外交」に過ぎない。

もともと重要と見られた中国進出企業に技術の開示を義務付けるなどの、貿易慣行の是正が「第1段階」の合意には含まれていない。これではトランプは目先の再選への成果ほしさに譲歩したと言われても仕方が無い。

トランプの貿易交渉はあまりにも足元を見られ過ぎだ。トランプは北朝鮮にも足元を見られている。北朝鮮はミサイル実験や、大陸間弾道弾のエンジン燃焼実験を開始する等、トランプに揺さぶりをかけている。こうした北のミサイル実験の最中に、韓国政府は北朝鮮への5億円の医療支援を決めている。これでは軍事挑発にアメを与えるようなものではないか。今までのアメリカなら日本海に空母機動部隊を入れたであろうが、トランプは金のかかることはしない。米韓の軍事演習ですら金がかかると中止した。

足元見られ過ぎのトランプ外交は、再選で農民票が得られれば取引成功なのであろうが、同盟国はたまったものではない。敵に優しく、同盟国には手ひどい裏切り、これがトランプ外交だ。こうした大統領が、今のアメリカでは人民の支持が集まるという訳だ。

「目先の利を追う外交」が利益をもたらさないことは、EUとNATOの東への拡大が、ロシアを戦略的に目覚めさせ、ウクライナ問題を引き起こし、結果ロシアを地域覇権主義へと追いやって、NATO諸国は軍事費を2%以上へとアップせざるを得なくなり、非常に高いものに付いた。

イギリスも総選挙で保守党が勝利し、国民が移民の急増を恐れることから、EU離脱が不可避になった。国民に迎合してイギリス経済が悪化することは避けられない。民主主義国の政治が国民迎合路線で混乱し、独裁国が覇権拡大のチャンスが生まれているのが現在の世界情勢の特徴である。

覇権国が自国の利益優先で、世界の多極化が進んでいる。覇権国の無い群雄割拠の世界は、軍事力だけがものをいう世界なのだ。もはやアメリカは頼りにならない、日本は早期に観念的平和主義を克服して、本気で軍事力を増強し、対米自立を目指すべき時である。
#米中貿易戦争 #中国の農産物購入 #国民迎合の政治 #ロシアの戦略的目覚め #対米自立
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