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解りにくいアメリカの対中国戦略!

中国経済の減速が懸念すべき段階に達している。李克強首相は中国経済の見通しについて先月GDPの伸び率6%を維持するのが「非常に困難」となることを認めた。中国が世界第2位の経済力といっても購買力で調整した中国人一人当たりのGDPはアメリカ人の約30%に過ぎない。

元社会主義国であった中国は支配権力は官僚が握っており、依然として国営企業を重視する官僚独裁の国家資本主義の国である。土地が公有か、もしくは集団化が進んでいる中国では土地を売却して資本を造り、起業するわけにはいかない。沿岸部は外国企業を誘致して輸出基地にできたが、内陸部は資本主義化は難しいのである。

しかも名目上の社会主義、実際の官僚支配は、その成り立ちから持つ脆弱性から独裁的な人民支配を止めるわけにはいかない。名目上は「人民の社会」でも実質は社会主義を裏切った「官僚の支配する社会」は人民の闘争で壊れやすいのである。この脆弱性が中国の民主化を阻止しているのである。アメリカが中国の民主化を望んでも無理な相談なのだ。

そのアメリカは貿易赤字の削減を口実に同盟国との貿易戦争を開始し、ブローバル化の経済戦略から転換した。また中国との貿易戦争は関税合戦から、最近では覇権争奪の色彩を強めている。アメリカのマイク・ポンペイオ国務長官は対中国政策について最近演説した。それによると、中国はアメリカや他の民主主義国の価値観を否定している、として激しく批判し、全世界の民主主義国が団結して中国と対決することを求めた。

アメリカの対中国戦略が分かりにくいのは、自分は「アメリカ第一主義」で、自分の利益のためには同盟国と敵対し、自由貿易を踏みにじり、中国の経済の相対的発展でアメリカの覇権が危うくなり始めるや、「団結して中国と対決」することを求める。いかにも身勝手と映るのである。

トランプ大統領がアメリカ外交の全てを、自己の再選目的に行っているゆえにアメリカの戦略が見えずらいし、身勝手な言い草に聞こえる。アメリカが本当に中国と戦略的に敵対していくのなら、安倍政権は中国外交において、友好関係を強めているのをどう理解すればいいのだろうか?トランプ政権が対中国との貿易交渉で妥協が成立しつつあることをどう理解すればいいのか?きわめてわかりにくい。

短期的には中国に貿易赤字削減を受け入れさせ、長期的には中国と覇権争いを続けるということなのか?トランプの外交が再選重視なので、とにかくアメリカの戦略が分かりにくい。これでは欧州や日本は中国政府のいう「自由貿易重視」の方がわかりやすい。アメリカは自分の利益第一という「取引外交」を止めないと戦略的孤立を招きかねないというしかない。
#米の対中国戦略 #覇権争奪 #官僚独裁の中国 #米の取引外交
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コメント

米は戦略がないように思います

 確かにアメリカの戦略は見えにくいですね。というか、トランプの再選戦略しかないのではと思います。

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