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注目集める中国・北載河会議の行方?

8月初めから1週間の予定で中国共産党の長老達の北載河会議が開かれている。今年の会議の注目点は4つある。一つは米中貿易戦争、二つ目は経済危機、3つ目は香港の動乱、4つ目は台湾問題だ。
この4つの重要問題は習近平最高指導者を悩ます難題で。この4つの危機を議題に北載河会議が荒れる可能性もある。この4つの危機の処理を誤ると習近平の責任問題になりかねない。

米中貿易戦争は、覇権争いがあるので長期化は必至だし、経済危機は元々深刻であったのに、米中貿易戦争が原因で早期に景気対策が取れるのかもわからない。香港問題は中国の民主化運動に連動する可能性があり、早期に押さえたいのだが、未だに解決できない。さらに深刻なのが台湾問題だ。

台湾は来年1月に総統選挙があるが、今年はじめの習近平の台湾への武力行使を示唆する強行演説で、台湾の住民が危機感を高め、総統選が独立派である民進党の蔡英文が優位になった経過がある。しかもアメリカが台湾に武器支援を行ったことで習近平の台湾統一構想は破綻しつつある。

つまり香港と台湾への強硬策の失敗といい、「産業2025計画」でアメリカをことさら刺激し、米中貿易戦争を招いたことといい、国内の経済運営権を李克強から奪い、その結果経済が危機的となりつつあることなど、習近平独裁体制が揺らぎ始めていることを指摘しなければならない。

危機が4つも重なって中国は先が見通せない中で、中国共産党は、昨年から中央委員会総会が開けない状態になっている。現在の党長老達は大きく2つある。一つは江沢民派であり、もう一つは胡錦濤派である。中国共産党内にはこの2派を中心に不満が高まっており、それだけに北載河会議の行方が注目されるのである。

習近平は4つの危機を自分のミスで深刻化させただけに事態は深刻で、党内には習近平の「反腐敗」を口実にした粛清への反発が高まっており、彼らが首相であるのに経済政策から排除されている李克強を支持して、習近平体制の切り崩しに動く可能性が注目点である。

習近平は「反腐敗」で反対派を粛清したが、それだけ敵を多く作っている。しかも習近平を支持していた李鵬元首相が死去した事は習近平には打撃となる。いかに自分を党の「核心」と呼ばせ、「終身主席」のポストに野心を燃やしても、逆に習近平の前途に暗雲が漂い始めたことを指摘しなければならない。

習近平が4つの危機の処理を誤ると、党内が習打倒に動きかねない厳しい事態なのである。ただしトランプの下手な外交で、アメリカが同盟国を次々敵にして、自らアメリカの覇権を切り崩しているので、覇権争いが中国・ロシア・イラン同盟に有利になりつつある点だけが明るい点と言わねばならない。

北東アジアでも、韓国の文在寅の裏切り的な中国・北朝鮮すり寄りで、アメリカの米日韓の3国軍事同盟は危機にある。トランプの外交下手が、中国の唯一の救いとなっている。習近平が4つの危機を今後どのように切り抜けるのか注目される点である。
#北載河会議 #米中貿易戦争 #香港問題 #台湾問題 #米日韓の3国軍事同盟
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