fc2ブログ

中国経済瓦解の兆しに注意!

今一番成長しているアジア、とりわけ中国にとって、欧米の国家的金融危機は主要な輸出先であるだけに深刻な影響を与える。
リーマン・ショック以後中国は政府や地方政府の巨額の公共事業で輸出減少分をカバーしてきたのである。
このため中国経済は土地バブルが起き、世界から大規模な投機資金が流入した。
結果中国の今年6月以降の消費者物価指数は3カ月連続で6%を超えた。明らかにインフレである。この物価上昇を取り返そうとして労働者の賃上げ闘争も激化し、相次ぐ賃金の上昇で過去5年間で賃金が2倍になり、中国経済の強みの低賃金は消えつつある。
しかし技術の無い中国は、より付加価値の高い製品にシフトできていないのである。
公共事業でバブルが膨らみ、欧米への輸出が減少し、幹部の腐敗と「おから工事」(手抜き工事)が広がり、各地で大規模な暴動や抗議行動が起き階級矛盾は空前の規模で激化している。
中国の地方政府の負債総額は約173兆円になり、バブルの崩壊で金融危機が爆発し、多くの投資会社が破たんしかねない状況にある。地方だけではない高速鉄道の路線延伸に狂奔してきた鉄道省は負債が約25兆円に達し、過剰投資の付けが危険な水準に達している。
中国は、いつまでも今の規模の公共事業を続ける事はできず、バブルの終わりが近づいているのである。
欧米の金融危機が長引くにつれ、中国経済の崩壊の日か近づいていると見なければならない。
今多くの中国人民が、文革で毛沢東が目指したものが、走資派からの奪権の予行演習だったことに気づき始めている。
共産党幹部の腐敗と特権の拡大という今日の事態を、毛沢東が見通していたことは明らかだ。
走資派幹部が国有財産を横領し、年間2000人以上が海外に逃亡しているのである。
誰もが、このままでは中国は左派の大闘争が巻き起こることが解るので、我先に国外に逃げる幹部が出ているのである。
欧米の金融危機が長引くようだと中国経済のバブル崩壊と動乱は避けようがない。この時に毛沢東の文化大革命の歴史的意義・評価が決まるであろう。
かっての文革世代が自分たちの運動が正しかったことに確信を持ち始めていることは重大な変化なのである。
大恐慌の崖っぷちにある世界資本主義は、他方で中国の政治的動乱という新たな危機をも内包しているのである。
スポンサーサイト



テーマ : 中国問題 - ジャンル : 政治・経済

コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

SEO対策:政治