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中国は海洋強国路線を捨てていない!

日本経済を抜いて世界第2位になった中国経済は「一帯一路」戦略で、あたかもユーラシア経済戦略を重点にしているように見えるが、他方で巨大な海軍力を急速に増強し、同時に南シナ海に基地を数多く建設し、内海化と侵略拠点化を進めている。中国の戦略ミサイル原潜は静粛性に劣るために南シナ海を内海化しないと、軍事的意味を持たないのである。

また中国は、西太平洋を自己の管轄海域とするため東シナ海から太平洋への艦隊の進出を増やしている。尖閣諸島への公船の派遣を続け自国領とする野心を捨てていない。ただし近年自衛隊の対艦・対空ミサイル部隊の南西諸島への配備が進んだことから、中国は台湾の統一を戦略的に優先するようになった。中国の中距離ミサイルの大量の配備でアメリカ空母の接近阻止が可能になったゆえに台湾の軍事的統一が可能になったと判断している。

中国が台湾を押さえると、台湾とフィリピンの間のバシー海峡等から第一列島線を通らず第2列島線内の制海権を管轄海域とできると考えているのだ。アメリカの偵察衛星がゴビ砂漠に日本の沖縄・嘉手納基地や横須賀基地の地形や軍艦を描き、それを標的にミサイル訓練を行っていることが明らかとなった。中国軍は今も日本占領の戦略を捨てていないことは明らかだ。中国の1000基を超える中距離ミサイルは日本の米軍基地だけでなく、自衛隊基地も攻撃可能なのである。

アメリカがロシアとの間で結んでいた中距離ミサイル制限条約を破棄し、中距離ミサイルの開発を急いでいるのは、この中国の戦略に対抗するためである。中国が日本の小笠原諸島やフィリピンの近海で200隻を超える漁船で「漁業」をしているのは、漁船を使用した軍事演習に他ならず、その軍事的野心は今も持ち続けている。「一帯一路」は中国の関心が西にあるかのように見せつけ、実は中国の軍事戦略は東に主要な関心があるこを見て取らねばならない。西を撃つと見せて東の台湾や日本の占領を狙っているのだ。中国経済の弱点は工業技術に劣ることであり、それをアメリカから不正アクセスで奪い取るのも限界なので、すぐ近くの軍事的に無防備な台湾や日本を侵略するのは中国走資派指導部には自然な事なのだ。つまり台湾の自衛力を強化することは日本の防衛につながる局面であることを理解すべきだ。

元社会主義国が官僚独裁で社会帝国主義に変質すると、ファシズム的な危険極まりない軍事独裁国家になることは、旧ソ連がアフガニスタンを侵略した事を見ても明らかだ。中国は習近平の「中国の夢」である世界の覇権を目指しており、地球上最強の独裁国家としてかってなかったほどの軍事力増強を進めている。中国は毛沢東時代の集団化・自給自足経済で、その巨大な生産力を満たすだけの内需がない、経済的に見ても侵略国家にならざるを得ないのである。社会帝国主義の危険性はいくら強調しても、強調しすぎることはなく、この政権が「海洋強国」へ暴走しつつあることを絶対に軽視してはいけない。

ところが、日本は中国経済に依存し過ぎており、対中国貿易がアメリカを追い越し第一位を占めている。ゆえに中国の独裁や、チベットや新疆ウイグルへの植民地的独裁支配、人権抑圧、台湾侵攻の準備に対し批判することもできない。それは欧州諸国も同様で、中国の人権問題を見て見ぬ振りをしている。隣国が日本の軍事占領を目指し着々と侵略の準備をしているのに、安倍首相は「一帯一路」に協力を約束する始末だ。危ういというしかない。
アメリカのトランプ政権が自国第一主義である以上、日本は中国の侵略に対坑する自衛力を本気で備えなければならないのである。それは軍国主義の復活では決してなく、自国防衛への当然の備えに過ぎない。もはや「憲法9条は日本宝」という野党の法的観念論は害悪でしかない。
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コメント

中国の危険性に共感!

 確かに、中国は孫子の国です。
西を撃つと見せて東を撃つつもりなのは確かです。

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