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中国の政策の揺らぎが権力構造を変化させる!

中国が二つの面で揺らいでいる、一つは「一帯一路」の壮大な戦略が破綻に直面している。二つ目は中国経済がアメリカとの貿易戦争もあって破綻しはじめた。この二つの政策的ほころびが中国の指導体制を変えつつある。習近平は中国経済の主導権を李克強首相(団派)に奪われたことはその象徴的表れである。

「一帯一路」の揺らぎは、「一帯一路」の最大の支持者であったカザフスタンのナザフバエフ大統領が29年間勤めた大統領を退任したことだ。カザフスタンでは中国の大型プロゼェクトで環境汚染や中国人労働者の大量の移住で、カザフスタン国民の生活に支障を生み、「中国の属国になってしまう」との反感が強まっている。しかし安倍首相が「一帯一路」に協力する発言をしたことをテコに、イタリアを取り込んだことで習近平は外交的得点を稼いだ。

しかし他方では、スリランカは債務の罠にはまり、中国からの借金で建設したハンバントタ港を99年間中国の租借させられた。マレーシアでも債務増加で鉄道建設計画を中止した。モルディブでは中国依存からの脱却を訴えた野党候補が大統領選で勝利した。一番の打撃となりそうなのが南米のベネズエラで、対外債務が約1600億ドル(約18兆円)でこのうち中国は計500億ドルを超える投資をしている。反米のベネズエラが政権交代後の新米政権が債務不履行を宣言すると、中国政府はデフォルトの連鎖に直面しかねない。この「一帯一路」の強国路線を進めたのは習近平で、もし多額の対外債務が回収不能になれば習近平主席の責任問題となるのは明らかだ。

中国経済は、習近平の国有企業重視、民間企業軽視路線が破綻し、現在中国経済は多額の債務の借り換えを繰り返して破綻を凌いでいる、だがここでも習近平の強国路線がアメリカを強く刺激し、貿易戦争・技術覇権での対立で、中国経済は現在「改革開放」以来最大の危機に直面している。失業者は既に1000万人を超えた。この経済政策の失敗で現在中国経済の主導権は李克強(首相)が実権をにぎり、民間経済を重視するイノベーション強化とアメリカとの妥協を図る路線に修正した。

しかし李克強が復権したわけではない。確かに全人代では李克強の政府活動報告にかってない大きな拍手が起きたが、まだ経済危機を克服したわけではない。全人代の前に行われるべき共産党中央委員会総会が開かれなかったことから習近平が孤立し、団派が力を挽回したとはいえ、経済危機を克服できなければ李克強は責任を問われる。外交でアメリカとの妥協ができれば習近平の成功となる。
つまり中国の外交と内政の政策的揺らぎは、権力構造を激変させる可能性を含んでいるのである。
トランプのアメリカが貿易戦争で中国との妥協を拒否し、覇権争いを続ければ中国における権力構造が激変する可能性もある。

つまり中国の経済危機と外交的「一帯一路」の戦略の成否が、今後の中国の権力構造を変える可能性が強い。そして、それが1党支配の崩壊を招く可能性も出てきているのである。
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