FC2ブログ

アメリカの戦略的重点と当面の標的!

アメリカ議会の超党派の諮問機関、米中経済安全保障再考委員会は昨年11月、中国のハイテク技術がアメリカの安全保障上のリスクになるとの報告書を公表した。この報告書は今後のホワイトハウスの対中国政策を決める重要な指針となる。

この報告書は、次世代技術の覇権争いで「中国がアメリカを追い抜こうとしている」と指摘した。中でも次世代通信技術「5G」とIoTで中国が先行すれば、「中国政府がアメリカの情報を収集する広大な権限を与えることになる」と警鐘を鳴らし、「中国の軍事戦略を強め、サイバー攻撃に道を開く」とまで明記している。

報告は、中国の軍事戦略について「中国が2035年までにインド洋や太平洋の全域で米軍に対抗できる能力を備える」と強い懸念を示した。また小笠原諸島から、サイパン、グアムをつなぐ中国の防衛ライン「第2列島線」では中国軍が陸海空それぞれで米軍に対坑する能力が既にある。と断定している。また中国の「一帯一路」を名目とする港湾建設は軍事転用が可能だとし、「冷戦後に確立したアメリカの軍事面での覇権が脅かされている」と警戒感を示している。報告はまた台湾について「自己防衛に必要な能力を維持できるよう支援すべきだ」としている。

つまりアメリカの戦略的重点は対中国との覇権争いにある。しかしアメリカの当面の軍事的標的はベネズエラである。トランプ大統領は3月19日ブラジルのボルソナロ大統領と会談後の記者会見で、ベネズエラに対し「必要に応じて制裁を強化していく」とのべ、同時に「全ての選択肢が検討されている」とのべて、軍事的な介入も排除しない方針を改めて強調した。トランプ政権は既にベネズエラ国営石油会社を制裁対象にしているが、米財務省は19日、あらたに国営金鉱山会社ミネルベンを制裁対象に追加した。

ブラジルのボルソナロ大統領は、記者会見で「ベネズエラに自由と民主主義をもたらすために準備は整えている」と述べ、アメリカに協力していく姿勢を明らかにした。ブラジルの協力を取り付けたことでアメリカ軍のベネズエラ軍事介入が近いことが明らかとなった。ベネズエラの西側のコロンビアには米軍基地が6つあり、今回のベネズエラの南側のブラジルの協力を取り付けた事は、軍事介入が近いことを示している。当面のアメリカの課題は中国とロシアと関係の強いベネズエラの反米政権を打倒することなのだ。それはベネズエラの石油権益を担保にした中国政府の現政権への資金援助を打破することでもある。つまりアメリカにとっての予想されるベネズエラへの軍事介入は、中国との覇権争いの前哨戦なのである。
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

SEO対策:政治