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中国の海洋戦略に対抗できない米政権!

アメリカのトランプ政権のアジア戦略のちぐはぐぶりを指摘しなければならない。北朝鮮の核問題でも北の各段階での見返り戦術に早くも屈した。中国への貿易戦争もどこまでやるのか戦略が見えない。中国共産党の解散までやるのか?それとも自国の貿易赤字が減少すればいいのか?不明だし、むしろ妥協を選択しているように見える。

トランプ大統領は在韓米軍の撤退も匂わせたことがある。「同盟国を守りたくない」と発言したこともあった。「アメリカファースト」を自己のメイン公約と考えているのだから、そのアジア戦略が分かりにくいのである。貿易戦争と知的所有権問題で強硬かと思いきや、貿易赤字削減で妥協するかのようであり、もともとアメリカが呼びかけた、中国への経済戦略でもあったTPPからは抜けた。南シナ海の中国の管轄海域化に反対するようであるが、フィりピンの旧米海軍基地のスービック基地の韓国造船会社の現地法人が倒産するや、中国企業が買収に乗り出したのを放置している。スービック湾は今も戦略的重要拠点であり、米軍艦船と自衛艦が今も寄港している。中国はオーストラリアの北部のダーウィン港の港湾管理権を99年間の貸与契約で握っている。ダーウィン港には米海兵隊が駐留しているのに、アメリカは中国企業のダーウィン港の港湾管理権を今も許している。

オバマ前政権は「アジア重視」と言いながらアジアを軽視した。トランプはアメリカ第一主義であり、アジア軽視の考えが根底にあるのだが、中国の海洋覇権に無関心で、ただ貿易赤字削減にだけ関心があるかのようだ。トランプ大統領は経済人なので貿易赤字だけ見ており、中国の軍事的布石に対抗できていないように見える。その表れが米日韓の軍事同盟の解体に動いている韓国の文在寅政権の反日を放置していることだ。トランプ大統領には、アメリカの覇権の要としてのアジアへの軍事戦略の視点がまるでないのである。

日本の防衛を考えた時、このようなアメリカを頼りにできるのか?はなはだ疑問と言うべきだ。中国がインドを東と西から侵略し、カシミールでのパキスタン側の侵略行為を促しているとき、インド軍がパキスタン側の基地を空爆したように、中国のパキスタンへの負債戦略がインドとパキスタンの戦争を促しつつある。アメリカの軍事戦略が無きに等しく、その隙を中国が戦略的「布石」で成果を上げているように見える。トランプ政権は軍事戦略的視点が皆無で、同盟国が頼りにできない危うさがある点を指摘しなければならない。対米自立の時が来ていると言わねばならない。
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