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トランプ外交はアメリカを危うくする!

「アメリカファースト」をきまじめに実践するトランプ大統領は、同盟関係を損ね、アメリカ国民を分断し、国際的な指導力を損ねているように見える。そんなトランプ大統領をマスコミは「偏狭」「独善」「直情型の組織運営」「専横的」「うそつき」と表現する。

当初、大統領になれば公約に固執しない柔軟性を見せるだろうと、多くの人が期待した。ところが政権発足から2年が過ぎ、政権が安定するどころか、ますます暴走が激しさを増している。政府高官の更迭・退任はとどまらず、3権分立を尊重せず、NATOからの離脱さえ表明しかけてマティス国防長官と対立した。同盟関係は次々希薄となり、アメリカの国際的な権威や指導力はかすむばかりだ。
政府機関の閉鎖で一般教書演説も遅れているのでアメリカの戦略もよくわからない。中国の覇権への野心と闘う方向はわかるが、戦略的位置付けがよくわからない。トランプにも分かっていないように見える。米ソの冷戦と、今回の米中の冷戦の違いは、その勢力圏の市場を中国はアメリカ市場に依存していることだ。つまり相互依存の中で対立戦略的になり、激化していることである。こうした関係の中でアメリカが中国の戦略的覇権と戦う上では自由・民主主義・人権重視という自由主義経済の価値観を前面に出す必要がある。ところがトランプ政権はこの価値観というソフトパワーを軽視しているとしか思えない。

「中国製造2025」が野心的で戦略的技術支配戦略であり、これが応用されると官僚独裁の支配体制が強化され、資本主義の自由・民主主義・人権重視の価値観が、独裁者の支配下で潰されようとしている点にこそ戦略的危険性がある。中国における官僚独裁の脆弱性は自由・民主主義・人権重視の価値観が普及すると、中国共産党は解散に追いつめられる点にある。ところがトランプ政権はこのソフトパワーを軽視し、どちらかと言うと北朝鮮やロシアや中国等独裁国家に話合いのスタンスを取るのが特徴だ。

これではトランプ政権が続けば続くほど、アメリカの覇権と権威が傷つき、独裁国家が覇権を獲得する危険性を拡大することになる。トランプ政権はオバマ前政権の成果を潰すために全力を上げる、その結果アメリカの戦略まで破壊している。TPPから離脱したのがそのよい例だ。アメリカの経済戦略としてのTPPに参加しないことで、中国の「一対一路」の経済戦略を優位にしてしまった。

中国の覇権戦略に対抗するのではなく、オバマ前政権の遺産を潰すためだけに徹するから、結果アメリカの戦略的利益を破壊することになる。ドル支配に基づく米国債本位制の結果である貿易赤字を、トランプは「輸出国は我々から収奪している」という。実際にはドル(紙きれ)で商品を輸入し、貿易黒字国に米国債を売り付ける方が、対価なしに搾取しているのだが、トランプにはそれが見えない。だから貿易戦争でアメリカが対価なしで輸出国を搾取する仕組みを攻撃することになっている。

問題は民主党内の分裂で、トランプの再選が確実視されていることだ。トランプの再選は中国覇権主義に戦略的時間を保障することになり、アメリカの覇権的地位を危機にさらすことになりかねない。トランプ大統領が人の忠告に耳を貸さない性格ゆえに事態は深刻である。日本は同盟国と話し合い、トランプの暴走に歯止めをかけるように働きかけるべきであろう。
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