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米がINF全廃条約から脱退する戦略的狙い!

トランプ大統領は22日、「ロシアは合意を守っていない。我々は誰よりも多くの金を持っている。人々が正気を取り戻すまで(核戦力を)増強する。」とのべ離脱の理由はロシアの条約違反だと改めて主張した。また、ロシアや中国の脅威に対して、核戦力を強化すると強調し、INF全廃条約のような枠組みを念頭に「中国も加わるべきだ」と述べた。またボルトン米大統領補佐官はモスクワを訪問したさいロシア側のラブロフ外相らと会見し、米がINF全廃条約から脱退することに理解を求めた。ロシア側は条約の維持を望んでいることを伝えた。

アメリカは、ロシア以外の中国や北朝鮮が中距離ミサイルを生産している状況の中で、2国間の全廃条約が戦略的不利を招きかねないことを恐れているのである。また多極化している世界の中で覇権を確立するための戦略を実行に移し始めたということである。

アメリカには、米ソの冷戦の中で軍拡競争に巻き込むことで、相手国を解体に追い込んだ成功体験がある。つまりロシアや中国の覇権への挑戦に対し、再び軍拡競争に持ち込んで、競争相手国を経済的に疲弊させ、追いつめる戦略であることは疑いないと見られる。ロシアや中国が新しいINF全廃条約を結ぶならそれはトランプ政権の戦略的な成果になる。

トランプは同盟国に貿易戦争を仕掛け、高い関税をかけることで同盟国を搾取し、そのことで経済的力を取り戻し、軍拡を行うことでアメリカの世界覇権を再構築しようとしている。したがってINF全廃条約からの脱退は、ロシアと中国を軍拡競争に引きづり込む狙いがある。軍拡競争が始まれば欧州もアメリカから最新兵器を買う他なくなると読んでいるのであろう。軍需産業国家のアメリカ経済は、世界中を軍拡にすることで潤うのである。

新興の帝国主義国のロシアと中国相手に、アメリカが「新しい冷戦」をしかけることは、アメリカ経済にもリスクを伴うのだが、アメリカが覇権を再構築するにはそれしか戦略的に手がないということであろう。米ソの冷戦時と違うのは、ロシアの経済に中国の経済が合わされば、米ソの冷戦の時と違い戦略バランスは均衡したものとなる。「新しい冷戦」が世界に何をもたらすのか?それが世界戦争でない保障はない。
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