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米・中の重荷となる貿易戦争の反作用!

3月に鉄鋼・アルミから始まった米中貿易戦争は、7月には相互に340億ドル相当の輸入品への上積み関税の適用へとエスカレートし、9月以降には追加関税の対象を2000億ドルに拡大し、6000品目の選定に入っている。

既に中国の輸出企業はばたばたと潰れ、中国の輸出企業はベトナムで簡単な加工をするアメリカへの迂回輸出を始めている。ベトナムのホーチミン港周辺では中国からの輸入品に少しはんだ付けして「ベトナム品」への「加工」が増え、ホーチミン周辺では新規雇用が難しくなるほどだという。追加関税の品目が2000品目になれば中国経済の受ける打撃は深刻で、企業倒産から銀行の破たんへ、さらには株価暴落と経済危機が中国経済に迫っている。

アメリカ経済も深刻だ、「アメリカ・ファースト」がトランプの支持基盤を直撃している。トランプのしかけた貿易戦争で、中国側がアメリカからの農産物の注文を減らし、中西部アイオワ州の農業地帯は大豆、コーン、豚肉の産地で、貿易戦争の被害を一番受けることになった。トランプ大統領が貿易戦争で意識しているのは白人ブルーカラー票なのだが、実際にはトランプ支持の農民が貿易戦争で痛手を受け、米政府は7月下旬になって「総額120億ドルの緊急農業支援行う」事を発表した。

アメリカの農業はヒスパニック系の移民労働者に依存している。トランプの政策で、アメリカの農家は市場(=中国)も労働力(移民)も失っているのだ。皮肉にもアメリカ農民の市場は中国とメキシコだ。貿易戦争と移民禁止で労働力と市場を同時に失うアメリカ農業の破壊は深刻だ。アメリカの農家数は減り続け、2012年には210万にまで減った。最新の調査が集まれば200万割れは必至と見られている。これは日本の農家数と同数なのだ。

このようにアメリカと中国の貿易戦争は、両国の経済を破壊しつつある。世界はグローバル化の中で相互依存が深まっており、トランプが今更関税をかけて輸入を減らす政策は乱暴そのもので、これはアメリカのしかける貿易戦争が世界の経済に与える破壊的作用をもたらすことを暗示している。中国では「金融危機」が、アメリカでは「農業恐慌」が現実のものとなりつつある。アメリカの有権者がトランプのもたらす政策がアメリカ経済に深刻な打撃を与えることを知るまで、世界は経済危機に耐えなければならないのである。果たして大経済恐慌までにアメリカの政策が変更できるのだろうか?
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