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混迷の世界の中でトランプ再選が持つ意味!

NATOの首脳会議でトランプは、欧州諸国が現在目指しているGDP2%の軍拡を、さらに2倍にするよう要求した。またロシアから石油と天然ガスを買っているドイツを「ロシアの捕虜」と批判した。また「経済的にはドイツは敵だ」とまで言った。

そのトランプ大統領がロシアを訪問すると、プーチン大統領と関係改善に付いて合意し、ロシアが米大統領選に介入していない事を強調し、トランプはロシアを「競争相手」と表現した。またトランプ大統領はプーチンを秋の中間選挙の次期に訪米するよう要請した。

トランプ大統領は帰国後10日に、東部ペンシルべニア州で演説し、再選を目指す2020年大統領選のスローガンは「キープ・アメリカ・グレート!」(アメリカを偉大にし続けよう)だと明らかにした。普通再選への動きが出るのは中間選挙後なのだが、トランプ陣営は既に多額の資金を集め、選対法部長も決めている。トランプ大統領は英人ジャーナリストのインタビューで、再選するかと問われて「完全にそのつもりだ。誰もが私に続投を望んでいるようだ。」とこたえ、その上で大統領を打ち負かすような民主党候補は見当たらない、と付け加えた。

確かに現状では民主党から大統領候補が2名出る可能性が強く、トランプの再選は動かないと見られている。そうすると世界はトランプの保護貿易主義があと6年続くと言うことである。トランプのアメリカ第一主義がまだまだ続けば、世界経済はブロック化が進み、世界貿易は縮小し、アメリカの同盟国はバラバラになり、したがってアメリカが偉大な国になるはずもない。逆に中国、ロシア、イラン、北朝鮮といった独裁国家がのさばるようになる可能性が強い。

資本主義の不均等発展の法則から、アメリカの相対的な力が減退しているのは事実で、アメリカが「息継ぎの和平」の局面にあることも事実だが。トランプの「息継ぎの和平」は独裁国家にいたずらに譲歩することであり、保護貿易主義で同盟国との関係を敵対的にするばかりで、これでは逆にアメリカ経済は衰退しかねない。

中間選挙で与党の共和党が勝利しても、2020年の大統領選までにアメリカ経済と世界の経済が不況局面に入る可能性は強く、したがってトランプ大統領の再選が確実とまでは言えないが、世界の戦略的混迷はさらに深刻化する可能性が強い。
日本は対米自立の戦略方向を目指し、多極外交と防衛力の強化を急ぎ、一日も早く、自分の国は自分の力で防衛できるようにしなければならない。世界は混迷ときな臭さを一層強めているのである。
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