米朝会談は冷戦構造の最後の解体!

朝鮮半島の38度線の対立は、地球上に残ったただ一つの冷戦構造でした。この対立関係が残存したのは、この事実上の対立を構成する中国とアメリカが、対立関係を維持することに戦略的利益を感じていたからです。

アメリカは38度線の対立によって韓国と日本に米軍を駐留させ、両国を従属国とすることができた。中国にすれば米軍と直接国境を接しない緩衝地帯として北朝鮮を位置付けていた。これが朝鮮半島に冷戦構造が残存した理由です。

これを打ち破ったのは北朝鮮の核・ミサイル開発でした。トランプ大統領は秋の中間選挙に勝利するために外交的成果が欲しいので、それを半島に求めたということです。北朝鮮は制裁を終わらせ、北朝鮮を国際社会に復帰させ経済建設を進めたい。両者の思惑が冷戦構造を終わらせることで一致したということです。

トランプ大統領は「北朝鮮への経済支援は韓国・日本・中国が行う」と言っています。つまり核放棄の見返りは他国がする、ということです。ずいぶん身勝手な話です。

しかし身勝手であっても朝鮮半島が平和になると、次の課題が在韓米軍が撤退する。在日米軍も撤退という事が孤立主義=「アメリカ第一主義」の課題になり、アジアの戦略関係が大きく変化することにつながります。特にトランプの保護貿易主義によって先進国が貿易戦争になり、世界の覇権を狙う中国やロシアの独裁国家には有利な局面が生まれます。

つまり半島の緊張緩和は、世界を次の新たな対立関係へと導くことになります。つまり半島の平和が、即世界の平和になるということではありません。米朝の共同声明がどのような内容なのか不明ですが、アメリカと北朝鮮の対立関係の解消(=残存した冷戦構造の最後の解体)への一歩になるのは間違いないでしょうが、まだまだ紆余曲折があるように思います。
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