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世界はトランプの脅威にさらされている!

トランプ大統領はアメリカの「錆びた鉄の地帯」の旧産業資本家と失業労働者の利益を代表して登場した。彼は米金融資本が経済戦略として作り上げたTPPから離脱し、北米自由貿易圏のカナダやメキシコに高額の関税を課し、同盟国である欧州や日本に鉄鋼・アルミの輸入品に25%の関税をかけた。

トランプの「アメリカ第一主義」が、欧米と日本の同盟国を「アメリカの安全保障」を口実に世界最大のアメリカ市場から締め出せば、世界経済の貿易の縮小、経済のブロック化、世界経済の「トランプ恐慌」が現実のモノになる。G7や世界貿易機関は今や分解しようとしている。ロス米商務長官は「安全保障はあらゆる経済問題を含む」と語っており、この論法ではアメリカはどの国であれ好き勝手に関税をかけられる事になる。世界貿易機関の通商秩序はトランプによって崩壊の危機にある。

アメリカの関税に対し欧州連合は対坑の報復関税をかける事になった。世界は貿易戦争の局面に入ったのである。この保護貿易主義の通商政策でも、トランプ大統領は補選を勝てなかった。そこで米朝会談で外交での成果を得る戦術に出た。相手の北朝鮮の指導者は若く、祖父の金日成や父の金正日と比べて指導上の成果もなく、権威もない。互いに外交的成果が欲しい立場にある。ゆえに取引が可能だと「ディルメ―カ―」(トランプ)の目にはそう見えるらしい。

トランプ政権は中間選挙に勝利して、2年後の大統領選で再選を果たすことを目的にしており、その為に世界各国から政治資金をかき集めている。一人の政治家の野心のためにアメリカは貿易戦争と孤立主義の道を驀進し、アメリカの同盟国は近づく世界経済恐慌の危機に脅えることとなった。中国やロシアやイランなどの独裁国家は、皮肉にも「敵の失敗」」で地域覇権主義を達成する絶好の機会を得たのである。

アメリカ金融資本のボスたちは「4年間の辛抱だ」と、この問題を軽視していたが、このままだとトランプ大統領が再選を果たすことが現実味を持ってきた。中間選挙の予備選で共和党候補たちが小トランプばかりで、このままだとアメリカ型ファシズムの出現を心配しなければならなくなった。気まぐれなトランプの政策で、アメリカのドル支配も危うくなり始めた。

これまで、アメリカは軍事支出を増やし、ドルを印刷して海外から商品を買う、こうしてアメリカの増大する貿易収支の赤字は、貿易黒字国に米国債を買わせることでドルを還流させる。こうしてアメリカ経済はただ乗りを享受してきた。アメリカはドル発行益を一人占めし、ドルの垂れ流しはドル価値を低下させ、自動的に外国の米国債による負債は目減りする。多国籍化した米企業はアメリカドルの価値が下落した分だけ所有財産のドル換算価値が上がることになる。アメリカにはいいことずくめの制度であった。これを「ドル債務本位制」もしくは「米国債本位制」と呼ぶ。トランプ大統領は貿易赤字の削減によって、まさにこの「ドル債務本位制」・「米国債本位制」をぶち壊し始めたのである。

一見アメリカの弱みと見える貿易赤字の増大と債務国の地位が、実はアメリカが対価なしに貿易黒字国を搾取する制度だということが、不動産屋のトランプ大統領には見えていない事が世界の悲劇となりつつあるのだ。この世界の悲劇は奈落に向かって現在進行形であることが事の深刻さを示しているのである。
         新世紀ユニオン 執行委員長 角野 守(かどの まもる)
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