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米の保護主義が世界の戦略関係を変える!

アメリカのトランプ政権は5月31日、EU(ヨーロッパ連合)とカナダ、メキシコに対して適用を猶予していた鉄鋼・アルミの輸入制限を1日から発動すると発表した。すでに日本を含むほとんどの国には3月から発動されている。

これに対しEUの執行機関であるヨーロッパ委員会のユンケル委員長は31日「到底受け入れられない」と強く反発し、対抗措置を取る考えを示した。カナダやメキシコも報復措置に踏み切る方針だ。トランプ政権の「アメリカ第一主義」の政策が、アメリカの同盟国を制裁合戦に向かわせている。

この先にあるのは報復合戦であり、貿易戦争であるだけでなく世界経済のブロック化を促すことになる。ブロック化は世界貿易を縮小させ、世界恐慌を招く可能性が高い。米・欧・日・カナダ・メキシコが保護貿易主義に進むと、アメリカの同盟国(=先進諸国)が4分5裂になる。

トランプ政権が既に世界の警察官役を果たさない事を表明している下で、先進国の分裂、経済恐慌は地域覇権主義の独裁国家=中国・ロシア・イランなどの地域覇権国には戦略的チャンスが生まれる。歴史が教えているように、経済のブロック化が遅れて発展した諸国を資源と市場獲得の侵略戦争へと導いたように、遅れて発展した諸国を一層軍事拡張主義へと向かわせる可能性が高い。

ところで、トランプの保護貿易主義的政策がアメリカ経済を回復させるであろうか?アメリカが既に金融国家であり、鉄鋼やアルミの産業部門が復活するわけがなく、同盟国からの商品に高い関税をかければ、アメリカ国民が高い商品を買うだけになる可能性があり、アメリカ経済が回復するというのはトランプの「有り得ない夢」なのだ。トランプのイランの核合意からの離脱、制裁強化の強行方針は原油価格を高騰させ産油国のアメリカはぼろ儲けしたが、欧州や日本は原油価格の高騰で大損した。
その結果は世界経済の先行きの暗さを招くであろう。

中国・ロシア・イランなどの地域覇権国は、トランプの中間選挙での勝利と大統領選での再選は、自己の地域覇権戦略に有利に展開するので、トランプの選挙の勝利に協力するであろう。米朝首脳会談がその最初の動きとならない保証はない。アメリカの保護貿易主義が世界の戦略関係を一撃のもとに変える事になる事を外交政策関係者は見ておくべきであろう。
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