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米のイラン核合意離脱の狙いは何か!?

トランプ大統領は大統領選の公約として、オバマ前大統領の「政治的遺産(レガシー)」の否定を掲げてきた。しかも公約を実行に移してきた。それは新たな地球温暖化対策「パリ協定」離脱やTPP離脱等を見れば明らかだ。

トランプ大統領は8日ホワイトハウスで演説し「今の核合意のもとではイランの核保有を止められない。核合意は根本的に欠陥だ」とのべオバマ政権が結んだ核合意から離脱することを表明した。その上で「イランの政権に対する制裁を再開させる文書に署名する。我々は最大級の経済制裁を実施していく。」と発表した。

このイラン核合意離脱に対し、イスラエルは「勇気ある決断に感謝」し、サウジアラビアは「トランプ大統領の判断を歓迎した」が、フランスなど欧州諸国はいずれも「失望」を表明している。このトランプの決断は依然としてアメリカが中東重視であり、経済制裁解除後のイランが中東で存在感を拡大し、とりわけシリアやイエメン等で勢力を拡大している事、またイランが北朝鮮の指導下で核開発を継続していることを、サウジやイスラエルは容認できなくなっていたこと。またロシアがシリアを基盤に中東の警察官役の地位を固めつつあることへのアメリカ政府の危機感が根底にある。

また、今なぜこの時期なのか?という視点で見ると、米朝首脳会談を控えて、トランプは核だけでなく、ミサイルやテロの輸出や毒ガスなどの規制も含めた総合的な合意を北朝鮮と目指す上で、いい加減な合意はしないという、アメリカ政府の決意を示したものであった。軍需産業国のアメリカにすれば中東は支払い能力ある巨大な武器市場であり、中東で戦争が広がれば、今や産油国となったアメリカ経済には原油価格の高騰は歓迎すべきことなのだ。

トランプは「強いアメリカ」を掲げ、戦争を恐れない挑発的とも言える外交を行っているが、実際にはアメリカ軍をシリアやアジアから撤退したがっているのである。それゆえ米朝会談で目先の秋の中間選挙に向けた成果を求めれば、逆に北朝鮮や中国に足元を見られる可能性がある。アメリカ政府のイランへの経済制裁は90日と180日の2段階の猶予期間を儲けているので、すぐに緊張が激化するわけではない。
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