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習近平の覇権戦略の野望をアメリカは阻止できるか?

オバマ政権の8年間は中国の習近平にとっては「中国の夢」「海洋大国」を実現するための貴重な準備期間であった。中国は空母の建造を含む海軍力の急速な増強を進めている。その戦略は台湾を統一し、台湾を拠点にして日本の沖縄など南西諸島を占領し、日本の占領で西太平洋からインド洋の覇権を打ち立てることである。

これを阻止しようとしているように見えるのがトランプ政権で「国家安全保障戦略」や「国防戦略概要」で中国覇権主義との対決姿勢を打ち出し、トランプ政権の中枢を強硬派の人材で固めた。3月にはアメリカ議会が可決した「台湾旅行法」にトランプが署名し、台湾との政府首脳の往来を解禁した。次いで国務省が米企業の台湾への潜水艦製造技術を提供することを許可した。潜水艦技術の提供は中国の武力統一を阻止する上でカギとなるものである。

これに対し4月中旬中国海軍は北海・東海・南海の3艦隊から48隻の新鋭艦と軍用機76機、1万人を超す将兵を海南島沖に終結させ、軍事委員会主席習近平の閲兵を受けた。習近平は「強大な海軍を建設することが、今日ほど緊迫した事はかつてない。海軍の現代化を断固加速せよ。」と訓示した。この発言は中国では台湾への「武力統一宣言」と受け止められている。中国軍はその後台湾海峡で上陸訓練を展開した。また中国人民解放軍幹部が「中国軍は3日で台湾を占領できる」と語って、台湾を恫喝した事は、こうした習近平の戦略に応えた軍幹部の、中国国内に向けたキャンペーンと見られる。

重要な事は、北朝鮮の非核化に向けて米朝首脳の会談が、こうした台湾情勢と連動する可能性があることだ。また独裁体制を強化し、憲法改正で長期政権が可能になった習近平が、自分を支える基盤が弱いゆえに独裁に進み、逆に政権の脆弱性を強めていることだ。この脆弱性が外に敵を必要として軍事拡張主義へと突き進む危険性を指摘しなければならない。アメリカが北朝鮮と台湾の2正面を闘えるのか?注目される点であるが、アメリカは2つの戦争を闘う力はない、どう見てもトランプは北朝鮮に譲歩を余儀なくされそうだ。それどころかアジアから米軍を撤兵する可能性すらある。いずれにせよ日本の安全保障が危機に直面していると言える。
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コメント

習近平の野心

 習近平の野心は大きいですね。軍事力も増強してますが、確かにもろさを感じます。見たほどあの軍隊は強くないのでは?

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