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政府は北東アジア情勢の矛盾関係を分析できているのか?!

米朝会談を前に北東アジア情勢が急速に変化している。この変化を安倍政権がキチンと分析できているのか疑問なので書くことにする。

叔父とその部下たちを処刑し、異母兄を暗殺し、多くの幹部を殺し、他国の民を拉致した北朝鮮が、突然平和国家になったかのようだが、実は何も北朝鮮は変わっていない。アメリカの経済制裁と武力の脅しをどうかわすかを模索しているにすぎない。金正恩は中国に接近し、米朝会談が決裂になった時の後ろ盾に中国を利用したい、また経済援助も欲しいだけなのだ。

中国にとっての悪夢は、北朝鮮が親米国になることだ。習近平にとっては北朝鮮との関係を改善し、うまく行けば在韓米軍だけでなく在日米軍も撤兵させたいのである。その為には半島の非核化でアメリカに協力し、北朝鮮も裏で操りたいのである。しかし北朝鮮もしたたかで4月に北朝鮮を訪問したポンぺオに、北朝鮮は在韓米軍の撤収を強く求めなかったのは、北朝鮮が中国を揺さぶっているのである。

北朝鮮は米朝会談が決裂した場合、どれだけ中国が北朝鮮を支援するのか分からない状態なのである。北朝鮮はアメリカと中国を両にらみしながらどれだけ援助をせしめることができるかを見ている。つまり北朝鮮の左手は中国と握手し、右手はアメリカと握手しようとしている。この外交戦は北・米・中が主役であり、韓国や日本やロシアは傍観者なのである。

アメリカのトランプは外交で成果を上げて秋の中間選挙を勝利したい、その為には北朝鮮の大陸間弾道弾と核の放棄が口約束であっても欲しいのである。一説では北朝鮮の非核化を10年以上かけて段階的に行うという。北朝鮮が各段階で見返りの援助を手にするようではこれは失敗する。

中国はトランプ政権と現在南シナ海で軍事的に対立し、経済的には貿易戦争が激化しかねない状況にある。こうした時に習近平が日中関係改善にのりだしたのは、アメリカ軍をアジアから撤兵させたいからなのだ。安倍政権は尖閣での中国側の軍事的挑発にに対し弱腰で、経済関係を改善しようとしているのは理解出来ない。これでは中国の外交的狙いが分析できていないというしかない。

北東アジア情勢は、まるで大戦前の各国の駆け引き外交であり、日本はそれに翻弄されるのではまたも戦争に巻き込まれるであろう。現在の主導権は金正恩の側にあり、トランプ政権は足元を見られており、中国は北朝鮮を利用して自己の覇権戦略を展開しようとしている。北朝鮮の本質を理解している人はだれもが北朝鮮の和平攻勢を疑いの目で見ている。

問題は、半島をめぐる外交戦で誰が戦略的利益を手にするかである。金正恩は米中の貿易戦争を見ながら双方を手玉にとって経済的利益を手に入れようとしている。トランプは中間選挙に勝利するための外交的成果が欲しい。習近平は国内的な脆弱性から独裁を強化しているが、それはますます自己の体制を脆弱にすることであるのに気づいていない。しかし外交的野心だけは大きく、西太平洋とインド洋の戦略的支配を夢見ている。

今のところ金正恩の一人勝ちになりそうで、とりわけ安倍政権の外交的無策は話にならない。アジアから米軍を引き上げたがっているトランプにいつまで尻尾を振るのであろうか?中国はアジアから米軍を引き揚げさせるために日中関係を欺瞞的に改善しようとしているのである。こうした北東アジアの矛盾関係のなかで安倍政権の戦略が見えてこないのは、情勢を理解できていないのではないか?と心配になる。
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