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北朝鮮のテクニックにはまるトランプ!

半島国家というのは何百年も大陸王朝の抑圧下で生き抜いてきただけに、島国の日本と違って外交に長じている。これまでも核廃絶を餌に何度も見返りを手にし、その度に「ちゃぶ台返し」を演じてきた、それが北朝鮮なのだ。

秋の中間選挙を控えて外交で成果を上げたいトランプが、今回の「鴨葱だ」。金正恩が20日「我々にはいかなる核実験、中長距離や大陸間弾道ミサイル発射も必要がなくなった。北部核実験場も自己の使命を終えた。」と述べ核実験とICBM試射を中止し、核実験場を廃棄することを宣言した。

いよいよ「段階的な」核放棄のシナリオが始まった。放棄した核実験場は核実験をやり過ぎて崩壊寸前で役に立たないのだから何の意味もない。これを「北朝鮮と世界にとってとても素晴らしいニュースだ。大きな前進だ。」(トランプ)「前向きな動き」(安倍首相)と評価するようでは危ない。

トランプが大統領を2期8年やるためには秋の中間選挙を勝利しなければならない。足元を見られているのは実はアメリカの方なのだ。金正恩は訪中で中国を後ろ盾にして、アメリカが攻撃できないようにしている。アメリカの言う「完全な非核化」のために査察を10年かけるという「段階的」な手法で、北朝鮮は経済的見返りを核とミサイルを放棄せず獲得するに違いない。

アメリカは自分の国に届くICBMを廃止すれば目的は達する。しかもその見返りの金は日本に出させるというのが米中北韓のもくろみなのだ。日本は北朝鮮の経済復興に金を出し、北朝鮮は日本向けの核ミサイルは保持し、それで終わることになりかねないのだから、安倍首相はババをつかむことになる。

駆け引を見ると、経済的制裁を北朝鮮は中国やロシアの支援でしのぐであろう。そうすると選挙を前に成果が欲しい方が譲歩しなければならない。この外交戦はもはや北朝鮮が勝利するのが見えているのである。日本国民は日米同盟がいかに高くつくかを見ることになる。日本は同盟国と思っていてもトランプの方は「アメリカ第一主義」で日本を同盟国とは考えていないことを知らねばならない。

確かに日本の貿易黒字は世界第2位だ、だが日本は世界1多くアメリカ国債を買うことでアメリカに貢いできたことをトランプは一切語らない。平気で同盟国の日本に高い関税をかけるのだから、まるで敵国扱いだ。そのアメリカに安倍はいつまでもシッポを振っている。危ういというしかない。アメリカが米軍をアジアから引き上げると、とっぜん言い出すのは時間の問題なのだ。
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