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日本の女性差別社会の愚劣さを恥じよ!

京都府舞鶴市の市長が大相撲の巡業の土俵の上で倒れ、救命措置をしていた女性看護師達に対し、「土俵から降りるようアナウンスした問題が波紋を広げている。

江戸時代の男尊女卑、あるいは「女性は不浄」との考えはいわゆる封建制の尻尾というべきであるが日本相撲協会は土俵の上に女性を上げないことを「伝統」であるとして今日まで維持してきた。問題はその伝統が封建制の遅れた「伝統」であることだ。「女性は不浄」とする考えが時代遅れであることは明らかだが、こうした時代遅れな女性差別が今も色濃く残っているのが日本社会なのである。

日本の労使慣行は今も男女差別を容認している。それは「一般職」と「総合職」という職制によって、あるいは「正社員」と「非正規」という雇用形態で男女の賃金差別を合法化してきた。女性に育児・家事・介護を押し付けて、その基盤の上で男性労働者を長時間労働でとことん搾取する日本の雇用慣行も世界から見れば愚劣としか見られない。新世紀ユニオンは日本社会の真の男女平等のために闘う。

政府がこうした女性の犠牲の上に立った、長時間労働の残業代をゼロにする輪をかけた汚いやり口を「働き方改革」として立法化を進めていることは本当に恥ずかしいことである。日本の雇用関係における男女差別の温存・合法化も、今回の問題と同じ日本社会の封建的な残滓なのである。

4月7日の「しんぶん赤旗」の記事によれば、米ニューヨーク・タイムズ紙が「女性は人の命を救う時でさえ、決して土俵には上がることができない」「日本の女性は男女平等に関して多くの困難に直面している」また結婚時に改姓を強いられたり、政治への参加率が低かったりする現状を紹介し「この出来事は日本での女性の扱われ方を象徴している」と報じている。またフランスのAFP通信は、相撲でのこうした性差別について1990年森山真弓官房長官が土俵上で内閣総理大臣杯を授与する意向を示したが日本相撲協会の反対に合って断念した事例などを報じているという。

我々は、外国で報道しているから言っているのではない。政府が女性に育児・家事・介護を押し付けて、女性労働者を使い捨ての補助的労働力として都合よく利用していることで、世界一学歴の高い女性労働力を生かせないことが日本経済の損失であること、姑息な男女差別に立脚した日本社会の封建制の克服がいま問われていると言いたいのである。
政治家・財界・全ての経営者・相撲協会は日本の女性差別社会の愚劣さを恥じよ!
(新世紀ユニオン 委員長のブログから)
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コメント

胸がスーとしました。

 テレビで女性は土俵から降りてください、とのアナウンスを聞いて未だに女性を不浄とみるのか、と怒りを感じておりました。このブログを見て胸がスーとしました。非常に共感しました。

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