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世界で独裁帝国が幅を利かす時代をどう見るか!

中国の習近平が国家主席の任期を撤廃し、終身化に踏み出した。政敵、対抗派閥や軍幹部を「反腐敗」を口実に追い落とし、権力を固めて個人独裁へ踏み出した。ロシアのプーチンは自国の戦略兵器の増強で「強いロシア」を演出して大統領選に向けて「圧倒的優勢」を誇示し「プーチン帝国」とも言われる。北朝鮮は核・ミサイル開発で個人独裁の延命を目指す。シリアは個人独裁とロシアの支援でしぶとく延命を果たしつつある。

こうした影響か?東欧諸国で独裁政権化が目立つ、世界に独裁方式が増えつつあるのだ。確かにイギリスでEU離脱が決まり、ドイツでは連立政権がなかなか決まらない。アメリカでは産業資本にテコ入れするトランプ政権が生まれるなど欧米の政治的混乱が目立つ。一見独裁政権の方が政権が安定するかに見える。一頃、中東で「民主化」の風が吹き荒れて、イラク・リビアと独裁政権が倒された時と比べると雲泥の差だ。

この独裁政権が幅を利かす傾向をどう見ればよいのだろうか?
強権的支配は本当に強いのであろうか?私が見るところ軍事的緊張状態の下では強権的支配が広がるが、これはその国の弱さの反映のように見える。例えば中国の習近平政権の独裁強化は安定の表れではなく不安定化の中で起きていることである。これまで習近平は13回も暗殺未遂事件が起きている。だから習近平は秘密警察のような組織を作り党内だけでなく、党外の人達まで監視している。これは習近平の弱さの表れであり、反対派は終身化で一層殺すほか政治路線を変えることはできなくなった。習近平は墓穴を掘っているように見える。

ロシアのプーチンは反対派への無慈悲な弾圧を繰り返し4選を目指している。しかしその地政学的覇権追求は中東が経済的に重荷になり、すぐに財政上の制約にぶつかるように思う。北朝鮮は経済力がないのに核ミサイル開発で政権の延命を目指しているが、アメリカ相手に得意の瀬戸際・見返り外交が成功するとも思えない。経済制裁が長引けば、国民の不満が噴き出す可能性がある。強そうに見える政権は、案外内部的弱さを内包しているものである。

本当に政治的に強いのは民主主義的な国だということはおそらく真理である。経済的余裕がないから手っ取り早く独裁の強権政治に頼るのである。それは「安倍一強」と言われた政権が、今は官僚の反乱で危機にあることを見れば明らかである。強権政治の弱点は権力の腐敗なのである。
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