中国の露骨な旧帝国主義的手法の破綻!

中国の「一帯一路」戦略はアジアと欧州を結ぶ壮大な構想だが、その露骨な旧帝国主義的手法が破綻し始めた。昨年秋、スリランカの要衝ハンバントタ港が中国企業に99年間「譲与」された。開発援助で中国から高利の借金を重ね、借金を支払えなくなって港を租借していった行った旧帝国主義の手法である。

アメリカ海兵隊を巡回方式で駐留させることになっていたオーストラリア北部のダーウイン港は、中国企業に99年間「リース契約」された。アメリカ軍のインド洋の基地ディエゴ・ガルシア基地のすぐそばのモルディブには、中国が負債の罠を仕掛けていることが明らかとなった。モルディブではこれをめぐり政争が始まった。

中国が「一帯一路」戦略で最も重視する中国の新疆トパキスタンを結ぶ「中パ経済回廊」計画は、港建設や空港建設など6つの経済建設協定がむすばれていたが昨年11月パキスタン政府はこの事業を断念した。事業規模が3倍近く膨れ上がり、中国が水力発電事業の所有権を主張して譲らなかったためと言われている。ネパールは中国との25億ドルの水力発電プロジェクトを昨年11月に取り消した。欧州連合はハンガリーが中国と高速道路建設を結ぶにあたって、EU貿易規約に違反した疑いの調査を開始した。ミヤンマーは中国の石油会社と結んだ30億ドルの製油所建設計画案が資金面で破綻しキャンセルした。

つまり中国の「一帯一路」戦略は、その中身が露骨な旧帝国主義的手法で相手国に債権を増やし、その上で港や発電所や空港を99年間租借する手法が、いま各地で破綻しているのである。これが習近平が最近の演説で「一帯一路」に触れなくなった理由である。中国の走資派指導部は世界覇権の「中国の夢」の野望は大きいが、彼らの弱点は経験主義であることだ。かってのイギリス帝国の、香港の99年間の租借の経験を、今度は自分たちが発展途上国に露骨な旧帝国主義的手法を行っているところに「一帯一路」戦略が破綻を免れない理由がある。

これではインド洋での露骨な戦略拠点つくりに他ならないゆえに、インドやオーストラリアやアメリカを刺激し、対抗策を取り始めることとなった。特にインドはブータン領内に中国軍が入りこみ道路建設をし始めたことで、中国の領土的野心を警戒し、軍事力を増強している。中国は東シナ海と南シナ海を封鎖されることを恐れて陸路でインド洋への出口を獲得しょうとしているのである。

つまり最近中国が再び日本に接近しているのは、こうした「一帯一路」戦略の破綻が背景にあり、外交下手の日本なら、たやすく手なずけられると思っているのである。習近平が「中国の夢」を実現するなら日本とアジア諸国の取り込みが必要だと思い始めたことを示しており、日本は中国拡張主義への警戒心を高めなければならない。中国の現在の日本接近策は危険な野心が隠れていると見るべきだ。
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