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米新戦略、テロから中ロとの戦略的対応へ!

アメリカのマティス国防長官は19日トランプ政権下で初めての「国防戦略」を取りまとめ、公表した。アメリカは過去15年間対イラク等やイスラム過激派との闘いを国防戦略の課題としてきた。しかし今回の新戦略はこれまでの対テロ対応から大きく転換したことが特徴である。

その特徴点は中国とロシアを深刻な脅威だとして、アメリカ軍にとって最優先事項だとし、アメリカ一国ではこれに対抗できないとして、同盟の強化・責任分担を求めていることである。中国とロシアを同時に敵視する戦略は、ロシアとの関係を改善し中国の侵略に備えるという、安倍首相の戦略は、矛盾に直面することとなった。

マティス国防長官は今回の戦略について「いまやテロではなく、大国間の競争こそが最も重要な焦点だ。」と述べて中国やロシアとの軍事的な競合への対応に最優先で取り組む方針を鮮明にした。
同戦略は中国について「経済力を使って周辺国を脅し、軍事力もテコにインド、太平洋の秩序を自国に優位な形でつくりかえようとしている。」と強く非難し、ロシアに対しても、「ヨーロッパと中東の経斉・安全保障の構図を都合よく変えようとしている」として、両国を既存の国際秩序への脅威となる「修正主義勢力」だと位置付けている。また同戦略は北朝鮮とイランを「ならず者政権」だとしている。

中国とロシアの軍備増強と急速な科学技術の発展で、軍事面でのアメリカの優位が脅かされているとして、軍の即応力や核兵器、サイバー分野を中心に近代化と増強を急ぐとしている。しかしこれを行うにはアメリカは深刻な財政上の制約を抱えており、それゆえ新戦略は同盟国の役割を重視している。「同盟国には、互いの利益となる集団安全保障に寄与するよう公平な負担を期待する」とし「自衛隊は非常に有能で、アメリカ軍とのパートナーシップは非常に良いものとなるだろう」として日米同盟の強化に期待していることを示唆している。

この新戦略の間違いは中国とロシアを同時に敵にしている点にある。ロシアは経済規模から見て中東の警察官役は荷が重く、いずれ負担に耐え切れなくなる。それに引き換え中国は「立て前の社会主義、実際の官僚独裁支配」の下で国内的矛盾から、内的矛盾を外的矛盾にすり替える政治手法から極めて侵略的で危険極まりない社会帝国主義であることへの指摘がない。この点がアメリカの新戦略の弱点であり、中国・ロシアを各個撃破する視点がない。アメリカの国力が資本主義の不均等発展で相対的に弱体化している事を自覚しているのに、中ロを同時に敵視する米新戦略の誤りを指摘しなければならない。安倍首相はトランプにこの点をキチンと指摘すべきであろう。
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