南北交渉は時間稼ぎか、それとも体制崩壊か?

南北の軍事境界線にある板門店で北朝鮮と韓国の交渉が始まった。この交渉では北朝鮮代表団が2月に開幕する平昌冬季五輪への高官級代表団等の派遣を提案した。韓国の統一省によれば北朝鮮は高官級代表団のほか、北朝鮮オリンピック委員会の代表団、選手、応援団、芸術パホーマー、監視団、テコンドーの演武チーム、取材陣を派遣することを明らかにした。

北朝鮮が核・ミサイル開発の時間稼ぎに冬季オリンピックを最大限利用しようとしている事は明らかだ。これに先だちアメリカはオリンピック開催中の米韓軍事演習の延期を受け入れた。アメリカ側の分析では、北朝鮮は弾頭の再突入技術の開発に半年から1年を要するという。つまり北朝鮮は貴重な時間稼ぎに成功する可能性は高い。

トランプ大統領はアメリカや同盟国の北朝鮮への経済制裁が南北対話につながったとの見解を発表している。これはこれまでのトランプ大統領の見解とは違う。以前は国務長官の話し合い路線をトランプは「時間の無駄」と切り捨てていた。この変化はどうとらえればいいのか?単なる気まぐれなのか?それとも緊張緩和で北の内部矛盾の表面化を促すのか?

米中は「北朝鮮崩壊対策」としての密約に合意しているとの報道もある。アメリカは現在偵察衛星で核弾頭や兵器用プルトニュウムや高濃縮ウランの所在をつかもうとしているという。米中は相互に不信感が強いが、北朝鮮問題特に核兵器と核物質の所在では緊密に情報交換をしているようだ。

一方で、オリンピックで北朝鮮が代表団を派遣し、時間稼ぎをすることは、他方でそれは緊張緩和を意味し、経済制裁下で不満を強めている北朝鮮の軍人や人民が、金正恩に対しクーデターを起こしやすい時でもある。報道によれば米中は、北で政変が起きた時に米軍が介入し、北朝鮮内に米軍が浸入した場合でも、有事が収まれば韓国側に撤収させることもアメリカは中国側に確約していると言われている。

つまり金正恩の時間稼ぎは、彼らにとっても「両刃の剣」なのである。緊張が緊迫しているから経済制裁下でも金正恩政権は持つが、緊張緩和は不満が噴き出す好機でもある。つまり韓国の文政権の対話路線は、北側から見れば時間稼ぎであり、アメリカ側から見れば緊張緩和で内部からの崩壊を促す好機でもある。どちらの意図が成功するのか注目される点である。
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