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トランプの「税制改革」が招くもの!

トランプ大統領が経済政策の柱として公約に掲げてきた税制改革の法案が議会で可決された。トランプ大統領は「これはわが国で最も大きな減税だ」と成果を強調した。「減税と潰れた制度を直すことで、我々の経済のエンジンにロケット燃料を注入している。アメリカは再び勝ち始め、これまでにない成長を遂げる。」との声明を発表した。

法人税率を今の35%から21%に引き下げることや、個人の所得税の最高税率を39,6%から37%に引き下げること等が含まれています。減税規模は10年間で1,5兆ドル(約170兆円)である。経済成長による税収増を加味しても、財政赤字が今後10年間で1兆ドル(113兆円)に膨らむとの試算もあり、トランプの言うように、雇用の創出や賃金の上昇が起きるとは限らず、アメリカ経済が成長するとは限らないのである。

アメリカ国民の間では大企業や富裕層への減税を批判する声が多く、トランプ政権初の公約の実現が来年の中間選挙に追い風になる可能性は低い。トランプはカナダのアメリカ向け輸出に高い関税をかけ始めたが、これは自国の企業の保護につながるが、同時にこうした保護貿易は自国の国民に高い物価を強いることでもある。オバマケアについても個人の参加を強制ではなく、自由にしたことで無保険者が激増することも予想される。こうした政策が中間選挙での民主有利を招く可能性は強いと見られる。

一方で大減税をしながら、「力による平和」で米海軍の大増強を進めると言うのだから財政上の制約はトランプの「戦略」実践をも難しくするに違いない。トランプ政権はこれまで公約の重要法案を一つも成立させられずにきたが、唯一「税制改革」の法案が成立したことが中間選挙の与党敗北を招き、財政赤字を深刻化させることになるのだから皮肉な話である。

アメリカ経済を再建するトランプの「税制改革」は、「息継ぎの和平」から戦争路線に転換する「国家安全保障戦略」にとっても財政上の制約を一層深刻化し、その埋め合わせに日本等同盟国に経済的分担の圧力が強まることは確実で、トランプは世界中で孤立していく可能性が強い。
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