企業の不正続発は強欲追求の帰結だ!

神鋼や日産自動車、東レなどの日本の大企業の不正続発を「日本の勤労倫理がおかしくなっている」とか「国民性の問題だ」とか論議されているが、いずれも誤っている。日本企業はリストラ経営を行って以後技術や技能の継承が巧く行っていないこと、したがって製品の品質が落ちており、これが検査データの改ざんにつながっている。また利益第一の体質が規則をないがしろにする原因で、検査の資格がない社員が検査することを長く見逃してきたのである。

以前は社内の不正に対し労働組合が問題点を指摘していたが、「労組の家畜化」によって、社内で問題点を指摘する組織・人間が不在となっている。冷戦終了後の強欲の資本主義は、企業を利益第一に駆り立てて、政治を動員して労働分野の規制緩和を行い、リストラと非正規化と長時間労働で、利益第一を追求し過ぎた。この結果日本経済は賃金部分の縮小を招き、個人消費の縮小でデフレ経済を招いた。資本主義は強欲過ぎると国民経済を縮小させるのである。資本主義の成長にはほどほどの分配が不可欠なのである。

この非正規化と長時間労働による利益第一主義は経済学的に説明すると、日本資本主義を絶対的剰余価値の追求のみに偏向させ、設備投資による相対的剰余価値の追求を放棄する間違った企業統治へと促すことになった。資本主義の拡大再生産のサイクルには、継続的な賃上げによる個人消費の継続的拡大が不可欠で、現在の日本経済の停滞は、いわば消費不況なのである。日本経済の戦後の経済復興が戦後の「労働改革」で示された強い労組が賃上げを導き、結果高度経済成長に果たす起動力となったことを思い起こすべきである。

物事は矛盾があるから成長する。資本主義は資本家と労働者が矛盾関係を形成しているから成長する。労組の家畜化で矛盾を解消し、利潤増大を追求したのが間違いで、それが資本主義の適正な分配を破壊し、結果日本は縮小再生産のサイクルにハマったのである。資本主義の強欲病が全ての根源であり、日本企業の社員の多様性を認めないリストラが、社員間に保身第一をはびこらせた。言わば多様性を失った事が日本企業の不正続発・国民経済の縮小となっていると知るべきであろう。

冷戦後の先進国の高利潤体質への転向が、先進国のデフレ化を促したのである。ソ連や中国の社会主義の崩壊が今日の資本主義の危機を招いたのであるから皮肉というしかない。
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