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高校の歴史教育での英雄排除は間違い!

高校の歴史の授業が年代等の暗記中心になっているとして、高校と大学の教員で作る「高大連携歴史研究会」が知識を入試で問う用語を3500語程度から半分にすべきだとして、「クレオパトラ」「ガリレオ・ガリレイ」「武田信玄」「上杉謙信」「吉田松陰」「坂本竜馬」「桶狭間の闘い」等は「実際の歴史上の役割や意味が大きくない」などとして削ったことに批判が高まっている。

日本の歴史教育が年代等の暗記になっている点は確かに間違いである。日本の歴史を(1)奴隷制の大王としての天皇の支配、(奈良時代)(2)武士階級の権力としての鎌倉時代(3)天皇権力の復権を目指した南北朝時代 (3)室町幕府とその瓦解(応仁の乱)と新たな武将の勝ち抜き戦としての戦国時代 (4)完全な封建制(身分制度)の確立としての江戸時代 (5)ブルジョア革命としての明治維新 (6)近代日本の富国強兵政策と軍国主義(7)第2次大戦の敗戦と民主主義日本というふうに日本の歴史を階級闘争の歴史としてきちんと教える方がいい。

奴隷制社会・武士階級の台頭と幕府・天皇政権力の巻き返し・2重権力状態・戦国時代と封建制の完成・明治維新と軍国主義・敗戦と「戦後改革」民主的日本、という階級闘争の歴史として、その流れの中で歴史上の英雄を教えることは重要だ。同研究会はまるで日本の歴史で大きな革命的役割を果たした人物を消し去ろうとしているかに見える。

歴史的に奴隷制度が近代まで続いた韓国では歴史上の英雄が少ないのは、社会革命が行われなかった結果であり、日本は中国と同じで階級闘争が次々と闘われた数少ない国であるから、革命的人物も豊富なのである。たんに年代の暗記だけの面白くない歴史教育が間違いなのであり、歴史上の英雄を消し去る間違いは明らかだ。重要な事は奴隷主・武士権力の誕生・2重権力状態・戦国時代・封建制の確立・明治維新・軍国主義・民主的日本という時代の発展を、英雄の果たした役割とともに教えることが必要なのである。ゆえに私は「吉田松陰」「坂本竜馬」などの英雄の歴史教科書からの削除に反対である。
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