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トランプ政権が促した多極世界の中の日本の戦略!

トランプ政権の「アメリカ第一主義」によって世界は各国が自国の利益を優先する時代に入った。トランプの保護貿易主義はアメリカ金融資本に打撃を与え、アメリカを経済的に弱体化させるであろう。欧州(=ドイツ・フランス同盟)はアメリカから離れていくであろう。

欧米の対ロシア制裁は現在はロシアを中国の方に追いやったが、アメリカと欧州の遊離はロシアとの関係改善を促すであろう。元社会主義のロシアはアメリカが期待するような普通の資本主義にはなり得ず、もと官僚達が支配する国家資本主義であり、多極化はロシアの経済圏取り込み競争を激化させるであろう。

多極化した世界で最も危険な侵略勢力は中国拡張主義である。アメリカ以上の軍産複合体が急速に肥大化しており、「一帯一路」・新シルクロード戦略は自国の過剰な生産設備のはけ口を目指すものであり、世界の成長を促すものにはなりえない。

中国社会帝国主義は国内の権力争いが絡むので過剰な設備の破棄が進まず、産業の軍事化がますます進行するのは避けられない。トランプのアメリカはロシアとの関係改善で、ロシアと中国・欧州とロシアの関係を分断し、世界の主導権回復を目指したいところであるが、アメリカ金融資本はアメリカの対ロシア関係改善に反対しており、トランプのロシアとの関係改善の戦略は簡単ではない。

トランプが弾劾で失脚しないなら、アメリカの経済力は衰退を続けるであろう。つまり日本のアメリカに依存した安全保障は先行き期待が持てないのである。日本は当面はアメリカの核の傘で中国と北朝鮮の脅威に対応しながら、対米自立を進め、対ロシア関係を改善し、経済的な相互依存関係を築きながらロシアの取り込みを進め、中国とロシアの関係を分断する戦略を進め、2正面に敵を迎える愚を回避し、中国覇権主義の軍事的暴走=侵略に単独で防衛できるよう防衛力を早急に増強しなければならない。

トランプの保護貿易主義が、トランプ恐慌を招き、世界を第三次世界大戦に導く可能性もある。アメリカの保護貿易主義で、アメリカの覇権の放棄、多極世界への移行は、世界情勢を一気に流動化させるであろう。日本はアメリカとロシアとの友好関係を維持しつつ、中国社会帝国主義の侵略に備えなければならない。安倍首相の外交・戦略が最近動揺的なのはトランプの自国第一主義の前にふらつきが表れている結果である。しっかりせよと言いたい。
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