全面戦争でアメリカの攻撃の抑止狙う北朝鮮!

一触即発の朝鮮半島情勢が続いている。トランプ政権の戦略は、中国の経済的圧力で北を締め上げ、継戦能力を奪ったうえで、金正恩政権は倒さないが「核ミサイル関連の施設を空爆する」限定的攻撃を狙っているように見える。

北朝鮮指導部もそれが分かっているので全面戦争の体制をとることで、アメリカの限定的攻撃を抑止しょうとしている。ロシアメデアによれば、金正恩委員長が平壌市民60万人に退去命令を出した事を報道している。アメリカが「核ミサイル関連の施設を空爆する」事を表明しているのに、首都の市民を退去させるのは、ようするに全面戦争をやるぞ、というスタンスを示すことで、アメリカの限定的攻撃を抑止しようとしているのである。

このトランプ政権の戦略の鍵は中国の経済制裁がどの程度のものか?という点に尽きる。トランプ大統領は「中国がやらなければアメリカと同盟国がやる」と言っているが、この戦略が危険なのは、中国がこの機会にアメリカを朝鮮半島の泥沼に引きずり込み、アメリカを経済的・軍事的に疲弊させる戦略をとる可能性があることだ。

つまり他国の「ふんどし」で相撲を取る戦略は、戦略をその国に逆利用される危険があることを指摘しなければならない。。そのような危険なかけにトランプが出たのには理由がある。中国の習近平主席は今年秋に人事の党大会を控え、多数派工作で朝鮮半島どころではない事情がある。つまり習近平主席は秋までは北東アジアで戦争を行う余裕はないことがある。とはいえ中国は北朝鮮がいかに問題がある政権であっても「緩衝地帯」として北朝鮮の現政権を維持したいのであり、半島の非核にだけアメリカに追随しているにすぎない。

北朝鮮は、中国が今年秋の党大会を乗り切るまではとてもアメリカと全面戦争を闘う余裕はない。中国の支持なしに北朝鮮は継戦能力を有しないのであるから、アメリカは中国の制裁が効果をあらわしてから北朝鮮への限定的空爆に踏み切るであろう。この機会に北朝鮮の核問題を解決しておかないと中東支配にも影響が出る。北朝鮮の問題はイランの核開発阻止の問題、すなわちイスラエルの安全保障にかかわるので、トランプは遅かれ早かれ北朝鮮を攻撃するのである。

北朝鮮の瀬戸際戦略がこれまで成功したように見えたのは、核・ミサイル開発が現実の戦略的問題ではなかったからである。オバマ時代の非介入戦略で、アメリカが失ったものを軍事力で取り返そうと決意した以上、北朝鮮は核戦略の放棄か、それとも全面戦争での破滅かの選択を迫られているのである。つまりこれまでの「全面戦争のスタンスで」アメリカの限定的攻撃を抑止できるものではないのである。北朝鮮の若い指導者が、この点を理解しているかは分からない。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

SEO対策:政治