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トランプの戦略なき軍事優先主義の危険!

トランプ政権の閣僚は軍人出身者が多い。その点だけ見れば「まるで軍事政権」という見方がイギリスのマスコミの中から出ていた。今回のシリアミサイル攻撃がトランプがサリン攻撃を受けた子供たちの映像を見た、単なる思い付きのシリア攻撃だったことが分かって始めは好意的だった世論も、攻撃の2時間前にロシアに通告した形だけの攻撃だった、と分かって批判的なものに代わってきたようだ。

米報道によれば、アメリカの国務省の官僚はする事が無く、食堂でコーヒーを飲むばかりだという。つまりトランプ政権の軍事介入は国務省の外交的戦略もなく軍出身閣僚の軍事的判断で展開されているようだ。つまり現在米空母を朝鮮半島周辺に派遣しつつあることもオバマ政権の非介入主義を逆さまにしただけの軍事力投入のようである。

本来のアメリカは、軍事戦略を鮮明にして、介入に当たっては出口戦略を明らかにして介入する。思いつき的な介入は思わぬ戦線の拡大を招いたり、戦略的に無意味な軍事行動になる危険がある。今のアメリカは2正面で大規模な戦争をする力はない。中東で軍事力を行使するなら、アジアでは戦略的均衡策にとどめるし、アジアで北朝鮮に軍事力を行使するなら、中東ではミサイル攻撃は控えるであろう。今回のシリア攻撃が中国の習近平主席との首脳会談に向けた圧力なら、これは戦略と呼べるものではない。

トランプは閣僚に戦略家をまず最初に見つけた方がいい。中国覇権主義の封じ込めが戦略的狙いなら中国とEUのユーラシア経済圏構想を断ちきるためロシア・イランへの外交的布石がいる。中国が主敵でなく、ロシア主敵の戦略なら中国とロシア間を外交的に分断しなければならない。アメリカの当面の主敵も明確でないのに、2つの地域で軍事行動を行うのは理解出来ない。トランプは戦略的オンチというしかない。

オバマ政権の失敗はウクライナのクーデターに手を付け、対ロシア経済制裁でロシアを中国の側に追いやったことだ。アメリカが一極支配を延命させるなら、ロシアを地政学的に目覚めさせるべきではなかった。また中国拡張主義とロシアを分断し各個に撃破する戦略を持つべきであった。トランプ政権は「強いアメリカ」を掲げるならまず戦略を打ち出すべきであって、思いつきで軍事行動を行うべきではない。2正面を闘うほどの力は今のアメリカにはないのである。

こんなに杜撰な、戦略もなく、北東アジアを戦乱に巻き込めば、世界は経済的に大恐慌になる可能性がある。北朝鮮は経済力はないが軍事力は大きい。韓国と日本にミサイル攻撃が起きれば世界の安全保障上の危機になりかねない。北朝鮮に軍事的行動を起こすなら、空母機動部隊が4つは集中すべきだ。トランプ政権はまず戦略を定め、そののち戦略的順番を鮮明にすべきで、あちらでも、こちらでも軍事行動を起こす危険を指摘しなければならない。
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