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米の北朝鮮政策の全面見直しは口先だけか?

トランプ政権の人事はまだ未完だが、これまでの人事の特徴は閣僚に軍の退役将官が目立つ、安全保障チームは元将官ばかりだし、中央情報局長官・国務長官・国家情報長官・も元軍人だ。英フィナンシャル・タイムズ紙は、「元軍人を多用」「まるで軍事政権」「軍の政治家と政策の軍事化に警鐘」と報じた。

その軍人ばかりのトランプ政権が、オバマ政権の「戦略的忍耐」を転換する。国家安保補佐官会議で「全てのオプションを提示せよ」と指示し、北朝鮮政策の全面見直しへ向け、武力使用・政権交代を含む政策を検討した、というのだから世界中がアメリカの北朝鮮政策に注目した。北朝鮮を先制攻撃することもあり得ると多くの人が思った。

ところがティラ―ソン国務長官の中国訪問に先立ち明らかにされたのは「北朝鮮との交渉」や「北朝鮮の核・ミサイル基地に対する軍事行動」の選択肢は排除された、というものであった。結局ホワイトハウスは中国政府に圧力をかけ、北朝鮮を経済的に封鎖するというオバマ政権の「戦略的忍耐」とあまり変わらない政策となった。

北朝鮮は少なくとも20個以上の核兵器を作れる核物質を保持しており、その隠匿場所もアメリカは把握できていない。また弾道ミサイルに固体燃料を使用することで、北朝鮮の奇襲攻撃能力も高まっているので、北朝鮮への先制攻撃も不可能とトランプ政権は判断したようである。

つまりトランプ政権はアジアよりも中東、すなわち対ISとイラン対策を優先するということである。アジアは現状固定化がトランプ政権の当面の政策で有るようだ。これではアメリカの北朝鮮政策の全面見直しは、掛け声倒れと言うべきである。トランプ政権は対ロシア外交でも大統領選挙最中の対ロシア政策の改善は今のところ見られない。

中国は金正男を見殺しにして北朝鮮との関係改善に動いており、トランプ政権の中国に圧力をかけて経済封鎖で北を屈服させる政策は成功しない。つまるところ北朝鮮の核・ミサイル開発を温存して韓国と日本を従属下に置き、将来の対中国戦略に備えるということのようである。中国政府は高高度ミサイル防衛の配備を口実に韓国財界への圧力を強化し、それに慌てた韓国財閥はマスコミをたきつけてパク・クネ大統領を弾劾に追い込み、左翼政権を誕生させることで高高度ミサイル防衛配備への中国の反発を回避したいと考えている。

したがって今後中韓の関係改善で米日韓の軍事同盟は再び危機に直面し、日韓関係も反日大統領の誕生で再び危機に直面することになりかねないであろう。つまりアジアにおけるアメリカの戦略の重点は対中国であり、当面はトランプ政権もオバマ政権と対して違わないアジア政策をとる、ということである。アジアにおいては中国の軍事力強化に対抗し、米日の軍事力強化が米政権の当面の方針と見ておくべきである。
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