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格差問題を抱えるアメリカ社会の分裂!

アメリカ政策研究所が、国内世帯の富に関する調査結果によると1983年から~2013年までの各人種の世帯の平均資産規模を見ると白人層と黒人層の貧富の格差が拡大している。

調査によると白人所帯の平均資産額は13年には65万6千ドルで83年と比較して85%も増加している。これに対し黒人世帯では8万5千ドルで26%増であった。この人種間の格差は今後も拡大することになる。

アメリカ社会はこのほか白人の中間層の貧困化が激しく、黒人と白人間の矛盾も激化している。ヒラリーは黒人層や中南米層の支持を得ており、トランプは白人貧困層の支持を獲得している。

アメリカ社会では白人警官が黒人を射殺する事件が頻発しており、こうした民族対立の背後にアメリカ社会の格差の拡大が潜んでいる。「フォーブス」誌が選ぶ米富豪上位400人の所得は、この30年間で平均して約7.4倍に増加している。一握りの金持ちだけが肥え太っているのだ。

つまりアメリカ社会の貧富の格差が拡大し、貧困層の黒人や中南米系の人たちはクリントンを支持し、白人貧困層はトランプを支持しているのである。クリントンはアメリカの金持ちや金融資本の利益代表とみられて予備選でサンダースに苦戦した。白人のアメリカ人は中南米移民が自分たちの仕事を奪い取っていると見ており、トランプの「メキシコ国境に壁を作る」政策を支持している。

つまりアメリカ社会は金持ちと貧困層、白人と黒人・中南米系の対立でアメリカ社会は大統領選のたびに分裂傾向を強めている。この社会的対立関係が反映してクリントンもトランプも嫌いな人が50%以上いるのである。

本来選挙は階級や人種間の対立を緩和・調整・妥協するためのものなのだが、アメリカ社会は大統領選の度に逆に対立が激化しているのである。ここにクリントンもトランプも内政重視の政治姿勢をとらざるを得ない理由がある。

このアメリカ社会の分裂と対立は冷戦後の「強欲の資本主義」の結果、貧富の格差が極限まで拡大した結果生まれた階級関係なのである。唯一の世界の覇権国アメリカはオバマの非介入主義の下で現在「息継ぎの和平」の局面にある。貧富の格差拡大が国内の対立と分裂をもたらしているので、アメリカは当分対外軍事介入はできない。大統領選でどちらが当選してもアメリカの覇権の維持は難しい局面なのである。アメリカの分裂と対立が示しているのは世界が多極化の時代に入っていると言うことである。
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