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南シナ海を軍事的に囲い込む中国の戦略的狙い!

オランダ・ハーグの仲裁裁判所が、南シナ海を囲い込む中国の9段線を否定したことで中国政府の怒りが高まっている。
国際法に基づく初の裁定であるが、中国政府は当初から裁定に従わないことを明らかにし、仲裁裁判所には「管轄権が無く、審理を決定すべきではない」(中国外交部)とし、裁定の前日まで南シナ海のパラセル海域で大規模な海軍の統合演習を強行した。中国政府の幹部が「裁定はただの紙くずだ」(戴乗国=たいへいこく前国務委員)とワシントンで語ったように、中国は裁判で権利でもあり義務でもある弁明を始めから放棄し、軍事力で南シナ海を維持する強硬姿勢を示している。

南シナ海を囲い込む中国政府の言い分が国際法から見て認められるわけがなく、無理筋であることは当の中国政府も分かっている。しかし中国の戦略から見て、その無理筋を強行する以外に中国の核戦略を成り立たせることは出来ないのである。

中国の地上配備の核ミサイルは、アメリカの第一撃で壊滅することは避けられず。中国は核搭載のミサイル原潜の安全な活動海域として、南シナ海の「内海化」を図らねばならないのである。中国には潜水艦の基地として最適な基地が海南島以外にはない。他の港は浅い海域しか無く潜水艦基地には適さない。

核搭載のミサイル原潜の安全な海域を確保することは中国覇権主義の核抑止力にとって譲ることの出来ない戦略問題なのである。であるから南シナ海の岩礁を埋め立て多数の軍事基地を建設し、核抑止力を保証する上で国際法にかまってはいられないのである。

つまり、地政学的に中国は日本列島に太平洋への出口を押さえられ、太平洋・インド洋への出口に当たる南シナ海の出撃基地化が中国覇権主義の戦略のかなめなのである。中国中央テレビが12日に中栽栽の仲裁人(判事にあたる)を任命した国際海洋法裁判所の柳井俊二所長(当時)を「日本の右翼」として、その柳井が座長として安倍首相に集団的自衛権の行使を容認するよう提言した事を挙げて今回の裁定の黒幕として、日本に自国国民の怒りを向けようとしている。

つまり南シナ海の中国覇権主義による軍事的囲い込みは、中国軍の世界支配戦略の野望が抑えがたいほど膨れ上がっていることの反映であり、その国内的背景には中国走資派指導部の8月の北載河の会議が、習近平の独裁的指導権が確立するか?それとも敗北するか?の分水嶺となる。中国政府の南シナ海における外交面・軍事面での強硬姿勢は、内的矛盾を勝利的に解決するためには願ってもない機会なのである。

既に社会帝国主義に転化した中国は、アメリカが内向きに戦略転換しているのを好機として、世界の分割支配にのりだしており、当面は西太平洋とインド洋を自分たちの管轄海域とする事が戦略目標なのである。この中国覇権主義の最初の軍事的侵攻の矛先が日本であることも、日本政府間係者はキチンと認識しておかねばならない。
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