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多極化の中での日本の戦略再構築が必要だ!

アメリカの大統領選を見ていると、民主党のクリントンは中国から多額の献金を得ていること、オバマ路線の継承を表明していることから内向き、非介入路線は明らかだ。また共和党のトランプは日本に米軍への駐留費用の全額の負担を求めている。彼は「アメリカ第1主義」であり、アジアからの米軍の引き上げを信条としており、クリントン以上の内向きである。

唯一の覇権国のアメリカの内向きが継続することが明らかであるので、世界の既存の秩序が至るところで崩壊に向かうのは避けられない。イギリスの欧州離脱でEU内にイギリスと同じ反移民の右翼運動が高揚しかねない。欧州の統合が逆方向に進み出し、NATOの結束力も怪しくなってきた。

世界秩序を軍事力で守る国家がアメリカの内向きで不在となり、世界は多極化の時代を迎えた。中国・ロシア・イラン・インドなどの地域覇権国が台頭する時代を迎えた。特にアジアは中国覇権主義の軍拡が激しい中、アジア諸国は中国への従属を選ぶか?それとも中国の覇権と闘う道を選ぶか選択を迫られている。

アメリカの内向きが明らかとなって、日本の防衛をアメリカに頼ることがいかに危険かを指摘しなければならない。これまでアメリカに依存して国防を果たしてきた欧州・イスラエル・日本・韓国は国防戦略の再構築が必要となっている。今のところ中国覇権主義だけがアメリカに代わる世界覇権戦略を具体的に追求している。

中国が「反日」「坑日」を明確にして、あたかも日本が軍国主義であるかの宣伝をしているのは、自国の社会帝国主義の軍事的野心を隠す為であり、彼らは日本占領で日本の経済力と技術力を手に入れることで「中国の夢」(=中華思想)である世界支配戦略を可能にしようとしている。

日本が中国覇権主義の毒牙を逃れるにはロシア・台湾・ベトナム・フィリピン・インドを引き寄せ中国を孤立させて外への冒険主義に出られないようにしなければならない。合わせて日本は自立し、小さくともバランスの取れた軍事力を備え、自分の力で日本を防衛できるようにしなければならない。
アメリカの次期大統領に、クリントンがなろうがトランプがなろうが、日本はもはやアメリカを頼りに防衛戦略を立てられない時代だと認識することが重要な事である。世界が軍事力による国境線の変更の時代に入っていることはユーゴスラビアの解体や、クリミア半島の併合を見れば明らかである。
世界は覇権国のアメリカの相対的衰退で、主要国の多極化の時代に突入している。日本はアメリカとの支配従属同盟を脱し、自立する時が来ている。日本の防衛力が強化されるまでは一時アメリカとの対等の同盟が可能かは、その時の自立政権の政治判断となるであろう。
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