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今起きているのはグローバル化の逆転現象だ!

冷戦後の主要国は「平和の配当」と称した高配当の強欲の資本主義を「グローバル化」の名の下に展開した。その結果大企業や金融資本は高い利潤を得たが、同時に中産階級の貧困化が進み先進国は押し並べて格差社会になった。同時に人為的市場創出の結果各国の財政赤字は拡大した。

特にイラク侵略とアフガニスタン侵攻後のアメリカの財政破たんは深刻で、アメリカはオバマの「息継ぎの和平」に戦略転換した。その隙をついてロシアがウクライナでクリミア半島を併合し、中国は尖閣諸島と南シナ海で野心的な海洋進出を展開した。これはアメリカの覇権(=一極支配)から多極化への過渡期の政治現象なのである。

イギリスにおけるEU離脱は、反移民とグローバル化の恩恵にあずかれない人々の反発の表れであり、根底には格差社会への批判が、国民投票でのEU離脱となったものである。従ってアメリカ大統領選の「トランプ現象」と同質の問題を根底としている。それはグローバル化の逆転現象というものであり、賃金レベルを下げるため安上がりの移民労働力を利用する欧米金融資本の強欲の資本主義への反発が「反移民」という政治現象となったものである。

強欲の資本主義は労働分配率を低下させ、搾取率を高めた、欧米では安上がりの移民労働力が賃下げのテコとして働き、日本では非正規化とブラック企業化で野蛮な搾取が進行した。ところでこのような労働分配率の低下は、労働者階級の再生産を不可能とするほどに進行し、結果日本では非正規化に反対する民主党が一時政権を獲得した。これもグローバル化の逆転現象であった。その後菅や野田の裏切りで政権交代が挫折したことは日本国民には不幸なことであった。

中国の李克強首相は27日天津で演説し、イギリスのEU離脱について「世界経済の不確定性はさらに高まった」と述べた。今日の世界で世界経済を不確定にしている第一は、発展するアジアで南シナ海を占拠し、違法に軍事拠点化を進めている中国拡張主義であることを指摘しなければならない。中国はイギリスの離脱問題を論評できる立場にはない。

中国にとってEUは最大の貿易相手国で、しかもイギリスに多額の経済支援をし、貿易と投資の拠点としていたところであり、そのイギリスのEU離脱は中国経済への打撃が最も大きいと見られている。イギリスは今後関税を払わねばEUに輸出できず。したがって国際的な貿易や投資が縮小していく可能性が高い。今後グローバル化の負の連鎖が経済危機の中国や欧州にどのように拡大・波及していくか注目される。

先進資本主義国が再び拡大再生産に戻るには労働分配率の回復が必要であり、格差社会を縮小する社会政策が必要であり、不労所得への課税で富の再分配が避けて通れない。そうしなければ資本主義はグローバル化の逆転現象から大恐慌へ、中ロの地域覇権主義の拡張主義的暴走から戦争へと突き進む可能性が高いのである。日本は中国拡張主義の戦争に備えなければならない。
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