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アメリカのロシア主敵の認識は誤り!

「アメリカに対して実際の脅威を与える可能性がある国を上げろと言われるなら、ロシアを上げなければならない」この言葉は昨年7月統合幕僚本部議長に指名されたダンホ―ド海兵隊司令官の公聴会での証言である。

アメリカはウクライナを手に入れ損ねたことがよほど誤算だったようだ。だが「実際の脅威」を感じているのはアメリカではなくロシアの方である。旧ソ連時代の東欧はNATOに取り込まれ、自分の柔らかい下腹(ウクライナ)はクーデターで欧米寄りになった。これではプーチンでなくとも脅威に感じる。

ただアメリカの核戦略に対抗できるのは現在ロシアだけであるので、アメリカは一極支配にロシアが挑戦しているかの幻想にとらわれている。しかしロシア経済は原油と天然ガスの輸出だけの経済で、しかも現在価格が低迷し、ロシア経済はマイナス成長となっている。経済規模からいっても絶対に冷戦の再来とはならないのである。

ただしロシアは、アメリカが内戦化で武器市場とした中東のシリアに影響力を持ち、軍事的に介入している。世界の資源地帯としての中東は依然として大国の争奪の主戦場であり、覇権国アメリカの関心も中東にある。そうした意味でウクライナ問題を口実に対ロシア制裁で、ロシアを孤立化しなければならないのである。

日本から見れば国民に反日思想を注入し、社会帝国主義となり、軍事的拡張主義を進む中国の方がよほど危険な存在なのだが、アメリカは世界覇権のライバルとなりえるロシアの方を未だに主敵としているのである。それは東欧やウクライナなど旧ソ連の支配下の諸国を欧米の勢力圏にすること、さらには世界の資源地帯の中東支配を考えてのことである。

アメリカは、旧社会主義国のロシアを普通の資本主義国にできなかったことを歴史的限界とは認識しておらず。プーチンがいるから国家社会主義になったぐらいに認識している。プーチンの軍の近代化を見て、必要以上にライバル視している。しかしアメリカにとって実際に脅威が大きいのは経済力の大きい中国の方なのである。

アメリカのロシア主敵が及ぼす戦略的影響を見ておくことが重要である。ロシア主敵ゆえに、アメリカはドイツのヒトラーに対するチェンバレン英首相のような役回りを、中国を相手に演じていることを見てとらねばならない。ロシアを中国の方へ追いやるアメリカ外交は危険な戦略的誤りと言うべきだ。
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