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「忍耐と抑制された戦略」語るオバマ一般教書演説!

東西対立が終わった冷戦後の強欲の世界資本主義は、先進資本主義国にデフレ不況を招き、極端に開いた格差社会はアメリカ社会の二極化、党派対立と議会の機能不全を招いた。特に軍需産業を中心としたアメリカ経済の不況は深刻化した。

オバマ大統領は、中東を内戦と宗派対立によって武器市場に換えることで、わずかにアメリカの景気を回復させた。一般教書演説では内に党派対立の緩和を、外に「イスラム国」への掃討を引き続き進めること、介入を回避するための「忍耐と抑制された戦略」を用いると語った。

オバマ大統領は、TPP発行に向けて議会に合意内容の早期承認を呼び掛けたが、北朝鮮の核実験や中国の海洋進出については言及しなかったのが特徴的である。かってナチスの東への拡張を容認したチェンバレン英首相のように、オバマは中国や北朝鮮やロシアの軍事力拡大には驚くほど寛容であることを指摘しなければならない。

特にオバマが、中国拡張主義の海洋進出に触れなかったのは「忍耐と抑制された戦略」と表現される非介入主義の戦略であることも影響しているが、アメリカは中国からの資産逃避に伴うアメリカへの資金流入に経済的うま味を感じているからに他ならない。アメリカの朝鮮半島の現状固定化も、日本と韓国を核の傘の下で、アメリカへの従属を続けさせる意思の表れと取れるのである。

オバマは演説で「我々は途方もない変化の時代に生きている」と語り、移民の流入等での未来の恐怖について、移民への排外主義の脱却を訴えたが、覇権国として混迷する世界・多極化する世界の平和と発展の方向性は何一つ示せなかった。

巨大な軍事力を保持し、世界の覇権国であるアメリカの大統領が一般教書演説で「忍耐と抑制された戦略」を語るところに、アメリカの経済的衰退(=相対的ではあるが)、世界経済のデフレ危機の深刻さが垣間見えるのである

とりわけ中国社会帝国主義の危険性にオバマが触れなかったことは、かってのチェンバレンのごとく全体主義的官僚独裁軍事大国の暴走を許す可能性が強まっている。混迷する世界の中でアメリカの政治も混迷していると言わざるを得ないのである。

特に重要なことは、アメリカが大統領選という政治空白の時期に入ったことである。世界がきな臭さをまし、先進国の欧州と日本・アメリカがデフレ危機の中で、唯一の超大国のアメリカが政治空白の時期に入ったことは、まさしく世界の民にとって「忍耐と抑制」の局面と言うしかない。軍事拡張主義者にとっては貴重な侵略の準備期間となるに違いない。
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