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戦争の可能性強めるサウジとイランの対立の背景!

アメリカのシェール・オイルの増産が原油価格を暴落させ、アメリカの対イラン関係の改善がサウジ政府をいら立たせている。サウジの南に位置するイエメンはイランの支持する反政府勢力に新サウジ派の政権が追いつめられ、サウジの北のイラクはシーアー派政権だ。シリアのアサド政権とイランの関係が強まり、レバノンではイランの支援するヒズボラが勢力を拡大する等、サウジの支持する政府勢力・反政府勢力は各地で追いつめられている。シーアー派のイランは、湾岸諸国のシーアー派に武器支援も行っている。こうして中東各地でイランのシーアー派勢力に、サウジのスンニー派がいつめられ両勢力の矛盾が激化している。

こうした中で、アメリカがイランの核開発を制限することでイランと関係改善し、イランの経済力が高まる可能性が出てきた。サウジにすれば原油価格の低迷で財政危機のため国内的不満も高まる状況にある。こうした中でサウジが危機感を強め、対イラン軍事強硬姿勢を強めている。

サウジはイエメンの親イラン勢力への空爆を開始し、イエメンの政府軍への30億ドルの支援を行い、シリアの反政府勢力を支援し、ISよりも対イラン対策に力を入れている。サウジ国内では独立運動を画策したシーアー派の二ムル師を含む政治犯多数を処刑した。サウジ政府は今や反米であり、欧米諸国がISと闘わないサウジを批判することも増えてきている。

こうしてサウジとイランの対立関係は、中東地域の覇権をめぐり、またスン二―派とシーアー派の宗派争いの側面も強めている。アメリカのオバマ政権は自国がシェール・ガスやオイルの増産でエネルギー自給を達成したことから、アメリカにとってのサウジの戦略的位置付けを変えたのである。アメリカがアラブの春を支援したことも王制維持のサウジには許せない事であった。こうしてアメリカは中東を宗派争い、内戦の坩堝に変え、巨大な支払い能力ある武器市場へと変えたのである。

イランの革命防衛隊はサウジが二ムル師を処刑したことに激怒し、サウジ王家は「手厳しい復讐を受ける」と警告した。イランの革命防衛隊はレバノン・シリア・イラク・イエメンのシーアー派民兵を統括している。従ってサウジとイランの対立は激化することはあっても、沈静化する可能性はない状況にある。欧米の武器商人は今や笑いが止まらないほどの活況状況にある。

アメリカは中東のオイルマネ―を還流するために、この地域の戦乱を激化させているのである。しかしその事が、中東を制御不能の混乱に導きつつあることを指摘しなければならない。サウジとイランの戦争が火を吹けば、ホルムズ海峡の封鎖もありえるのであり、そうなれば日本経済も危機に直面することになる。
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