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中国・台湾首脳会談に見る習近平のあせり!

「中華民族の偉大なる復興」を掲げる習近平にとって、台湾の統一は毛沢東やとう小平でさえできなかったことであり、歴史に名を残す偉業となる。彼のやり方は台湾の企業家を中国市場に誘い込み、利益を与え経済的取り込むことで台湾の統一を成し遂げる手法である。

ところが昨年台湾の学生が民主化運動に立ち上がり、その盛り上がりの影響で昨年11月の統一地方選で与党が大敗北を喫し、台湾の独立派が来年の総統選挙で勝利することが確実となったこと、さらにはこの台湾の学生運動が香港に飛び火し、民主化運動を中国政府が弾圧したことで、台湾の民衆に中国政府の反民主化の反動的姿勢に警戒感が高まったことである。

あせった習近平は11月7日シンガポールでの「習・馬会談」で、「一つの中国」について首脳会談での合意の既成事実を駆け込み的に作り上げたのである。従ってこの首脳会談は来年の総統選挙に向けた中国政府の国民党への政治的テコ入れでもある。台湾の企業家にとって大きな利益を得られる大陸政府との関係を良好に保ちたいので国民党への支持に回るからである。

香港や大陸における大衆の民主化要求を踏みにじる中国政府への嫌悪感が、台湾民衆の与党離れ、野党への支持広がりとなり、来年の総統選挙でも学生活動家が影響力を増したので野党が勝つことはおそらく確実であろう。中国政府は「習・馬会談」で民主化について何らの前進も示せなかった事が大きい。しかも台湾の対岸に並べられた1500基もの長距離ミサイルの削減案さえ提起できなかった。なぜこんな無策な会談を設定したのだろうか?

それは先の習近平のアメリカ訪問で、南シナ海での岩礁埋め立てにオバマが予想外に厳しい態度に出たので、慌てて台湾の抱き込みを思いついたとしか思えない。今や中国の外交的孤立は明らかで、周辺国は敵ばかりでその中華思想にもとづく傲慢な外交と露骨な砲艦外交がベトナムやフィリピンまで敵対的にした。

習近平政権はチベットと新疆ウイグルで民族浄化を進め、少数民族の民族自決権を踏みにじり、地球上最後の植民地支配を過酷に実行している。また国内人民の腐敗追及の抗議デモさえ認めない。さらには香港の学生達の民主化運動を踏みにじり、立候補の権利さえ与えなかったのである。台湾の人民はこの中国政府のファッショ的体質を嫌悪しており、習近平の台湾に対する文字どおり馬の目の前に人参(=経済的利益)をぶら下げての台湾併合策は失敗を免れない局面にある。

習近平が来年の台湾総統選挙を展望しているのなら、台湾対岸のミサイルの撤去や中国国内での民主化のポーズぐらい取るべきであった。世界第2位の経済大国の「中華民族の偉大なる復興」に酔いしれる習近平政権の危うさが見て取れるのである。
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