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習近平は軍部を掌握出来ているか?

習近平が王岐山党中央規律検査委員会書記と組んだ党長老と軍幹部への反腐敗・汚職追及は党内では「トラ狩り」と呼ばれていたが、これが中途半端に終わった。今年春ごろから習近平と王岐山の絡むスキャンダルが海外メデアに流れ、この圧力に屈したと見られている。

その根拠は周永康裁判が非公開であった事、量刑が死刑でなかった事、収賄の金額が少なかったことが報道で指摘されている。他の幹部の処分も比較的軽かったことが「トラ狩り」の失敗を示している。

習近平は圧力に屈し「トラ狩り」を終わるについて2つのことを行っている。一つは6月16日遵義を訪問している。遵義とは毛沢東が党の指導権を確立し、長征で「坑日」へ戦略転換したところである。「トラ狩り」の敗北を糊塗するためであると見られる。

習近平が、もう一つ行った事は「紅2代」と呼ばれる革命幹部の子弟にすり寄ったことである。これは軍や党長老への「トラ狩り」の敗北から保身を考えての事と見ることができる。「陳雲同士生誕110周年記念座談会」で習近平は「党の団結と統一を断固として守ろう」と挨拶したという。

習近平は軍幹部や保守派幹部への「トラ狩り」への報復を恐れており、それゆえ太子党や紅2代への利益供与で支持基盤を固めようとしていると見るべきである。ところが軍の対米強硬派が南シナ海の埋め立てで、南シナ海を中国原潜の安全海域とする戦略に対し、アメリカ政府が埋め立ての中止を要求したのに対し、軍幹部が沈黙を守り、外交部報道官が「埋め立て工事は近く完成する。施設の建設は続ける」と声明した。埋め立てて軍事基地を建設しているのは軍であるのに、なぜ外交部が中止を表明するのか?

習近平のアメリカへの弱腰を中国軍部は快く思っておらず、沈黙を続けたので、やむなく習近平は外交部に中止を発表させたと見た方がいい。中国軍部が習近平への怒りを持っているなら9月の習近平のアメリカ訪問に影響が表れるであろう。訪米直前に南シナ海で軍の挑発があり得ることを見ておくべきである。現在の中国軍の中心は反米強硬派が主導権を握っており、彼らは習近平の米・中友好路線も「トラ狩り」も快く思っていないのである。

習近平の権力基盤は依然脆弱であり、その背景に経済危機と軍・保守派の反発・復讐がある。習近平の秋の訪米に注目すべきである。
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