FC2ブログ

規制緩和路線はアメリカの陰謀である!

日本経済がアメリカを抜いて世界のナンバーワンになると騒がれた時期があった。そのころアメリカが日本経済の成長にストップをかける決意をした、という報道があった。その後に露わとなったアメリカの政策は、第1に財務省証券を日本等に買わせることであり、第2にワシントン・コンセンサスと言われる自由化・民営化・規制緩和の政策であり、第3にプラザ合意やルーブル合意であった。

これらが日本の経済的挑戦を打ち砕いたことはいまでは広く認識されている。第3のプラザ合意やルーブル合意が日本経済をバブル崩壊に導いたのであり、第2の規制緩和路線が非正規化による野蛮な搾取を通じて日本の経営を目先の絶対的超過利潤の拡大追求へと導き、際限のない賃金部分の継続的縮小に導き、日本経済は縮小再生産のデフレのサイクルへと誘い込まれた。

その後アメリカは2国間の協定でアメリカ企業のために市場優占率の増加を約束させていくことになる。日本のアジアにおける円通貨圏の利益は、日本の対外準備資金が財務省証券(=アメリカ国債)であるので、金はアメリカに流れていく。これはドルを基軸にしたアメリカと言う超金融帝国=債務大国の先進国搾取の仕組みである。言いかえればアメリカは他国に国債を売り付けることで他国の金で戦費を調達し、世界の覇権国としての巨大な軍事力を持つに至ったのである。

さて安倍政権が現在も進めている労働分野の規制緩和は、一口で言えば労働者に対する野蛮な搾取であり、これば目先の利潤追求の主要な手段となった。日本企業は研究投資を減らし、新技術の開発による超過利潤の獲得よりもたやすい賃金部分の切り下げを選んだ。戦後労働改革の中心は労組法の不当労働行為などによって強い労組を誘導し、賃金の継続的上昇による消費市場の継続的拡大、したがって国民経済の高度成長を可能にしたことであった。つまり労働運動は資本主義の拡大成長の社会政策として位置付けられていた。

ところがアメリカの進めに従って日本が労働分野の規制緩和で得たものは経済の縮小再生産、すなわちデフレ経済でった。このまま日本が規制緩和路線を進めれば日本は近い将来中進国に転落することになる。労働者の賃金部分は言いかえれば個人消費市場であり、消費財生産分野の市場である。この部分の継続的縮小は生産財生産分野をも縮小に追い込む。ましてやアメリカの勧めたグローバル化で賃金の安い中国などへの生産拠点の移転は、生産技術を奪い取られて日本は世界の工場の地位さえ失いつつある。

アメリカの従属国である日本は、労働者が過労死するほど働いても利益の大半はアメリカに流れている仕組みの中で、いつしかリストラ経営が労働の奴隷化を日々促す野蛮な搾取の下に置かれるようになった。

日本と同じ先進国の欧州は通貨統合でユーロを生みだし、アメリカのドル支配に挑戦するようになった。特に欧州が東欧とロシアを経済圏に組み込んだことでEUのユーラシア連合は規模でアメリカの経済圏を上回ることが確実となった。アメリカがウクライナで武装クーデターを画策し、ロシアのプーチンをして地政学的利益に目覚めさせたのは、EUのユーラシア連合に軍事的対立を持ちこむ狙いがあった。欧州諸国が中国のアジアインフラ投資銀行への参加を決めたのは、あからさまなアメリカに対する裏切りで有り、挑戦であった。

アメリカは衰退しつつある帝国主義であり、安倍政権がアメリカとの軍事従属同盟に踏み込むことは新興のユーロ経済圏=ユーラシア連合と将来対立していくことになる。ドル圏とユーロ圏のこの対立は、両方と貿易する中国拡張主義を戦略的に優位に置くことになる。日本は労働分野の規制緩和路線を辞めなければやがて中進国に転落することは避けられない。縮小再生産のサイクルを止めるには戦後労働改革が作り上げた高成長のための強い労組を守るべきである。日本はロシア・欧州・アメリカとの貿易関係を打ち立てるには対米自立しなければならないのである。自国の防衛をいつまでもアメリカに依存していては、ドル支配の搾取から逃れることは出来ないのである。
新世紀ユニオン執行委員長 角野 守(かどのまもる)
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

SEO対策:政治