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アベノミクスに見る自民政治家の哲学的貧困!

自公と維新の間の妥協は極めて詐欺的だ。派遣法改悪法案の採決に協力する見返りに維新が出した条件は「同一労働同一賃金法案」を修正のうえ成立させるものである。この修正が問題で、当初案のうち、正規社員と非正規社員の「均等の実現を図る」としていた部分を「均等な待遇及び均衡の取れた待遇」と修正したことで、「同一労働同一賃金法案」の根幹部分が骨抜きになり実効性は極めて低くなった。

「同一労働同一賃金」は新世紀ユニオンもスローガンで掲げている。これは強行法での実効性があるものでなければ意味がない。同じ仕事をしていても正規社員と非正規社員の賃金格差は酷い場合で2倍以上違う。現行法でも「均衡への配慮」は明記されているがこれは努力義務なので実効性がない。実効性がないから同じ仕事をしても2倍も賃金が違うのである。

維新が譲歩したのはこれだけではない、1年以内の法改正や立法措置を義務付けていたのを、「3年以内」に先延ばししたうえで、法改正などせず、厚生労働省の通達などでもいいことになった。維新の議員は「一歩前進だ」とほざいているが、自民党の議員は「ひとつ残らず骨を抜いた」と自慢している。維新の党は間抜けとしか言いようがない。

これで派遣法改悪法案が成立することになった。正規社員の非正規への置き換えがさらに進むことになるであろう。安倍首相は「直ちに同一にすることは困難だ」と発言しているが、欧州では既に完全な同一賃金が実現している。同一賃金になったとしても正社員には各種手当が付くので賃金格差は幾分残るのである。

安倍首相ら与党の考え方は目先の利益しか見ない財界の意向を受けてのことであるが、実はこうした賃金差別が正規社員の非正規への置き換えで、労働者の賃金部分の傾向的縮小を招き、日本資本主義の需要不足による縮小再生産を招いていることが彼らは理解出来ないのである。資本主義経済を目先の利益でしか見ないことで国民経済の経済循環が傷ついていることが全く見えていないのである。

物事を循環運動としてとらえられず、企業家の目先の利益のみ追求すれば経済の均衡は破壊され、個人消費は傾向的に縮小再生産になり、消費財生産分野が縮小し、生産財生産分野まで縮小する。これが国民経済が縮小する「日本病」と呼ばれる「デフレ経済」なのである。日本病は目先の利益追求の帰結であるので強欲病と言い換えることができる。

デフレ経済になると商品が売れなくなる。売るためには値下げする。こうしてデフレ経済になると物価が下がるのでアベノミクスは物価を上げる目標を出し、インフレ政策をとっている。愚かとしか言いようがない。現象と本質が違うのに、現象への対策だけしかしないのであるから、これは自民政治家の哲学的貧困と言うべきかもしれない。彼らは個人資本家の目先の利益を代表することで資本家階級全体の利益を裏切っているのである。それが分からずアベノミクスを支持している日本財界人は輪をかけた愚か者なのである。
新世紀ユニオン執行委員長 角野 守
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コメント

株が上がればいいのだ!

 アベノミクスは、実はデフレ対策ではなく、株を上げればいいという考えでやっていると思います。国益が円安で何百兆円損しても輸出企業と投資家が儲かればいいだけの政策だと思いますよ。

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