fc2ブログ

アメリカの戦略の手ゴマとなった自衛隊!

日米の外務・防衛の閣僚協議「2プラス2」がニューヨークで開かれ、新日米防衛協力の指針(ガイドライン)に合意した。ケリ―米国務長官は共同記者会見で「今回のガイドラインで、日本の防衛能力が、日本の領土だけでなく、アメリカ、そして必要とされる他の友好国にも拡大されることになった。歴史的な会談であり、転換点だ。」「日米同盟は世界で最も強固な同盟の一つとなった。」と高く評価した。

カーター国防長官は「今回のガイドラインで、地理的な概念の制約がなくなった。日米は共通の利益に対して共同で対処することができる」と強い期待をにじませた。中国が拡張主義を進める南シナ海で自衛隊の哨戒活動や、ペルシャ湾での機雷の掃海活動などが求められることとなった。

オバマ政権は現在「息継ぎの和平」の戦略を進めており、非介入政策がアメリカの戦略となっている。日本の自衛隊が、アメリカの戦略の手ゴマとして軍事活動が求められることは、これまでアメリカが求めていた「血を流す貢献」であり、今後日本は戦争に向けて国内法の整備や防衛兵器だけの自衛隊の装備の見直しなどが急速に進むことになる。

安倍政権が閣議決定で、集団的自衛権の憲法解釈を変更し、その後の与党協議での政策見直しが進められ、国会での協議なしに日米の外務・防衛の閣僚協議「2プラス2」でガイドライン見直しが決定した。安倍政権のやり方は国会無視・国民無視であり、なし崩しにアメリカの戦争の片棒を担ぐ戦争路線である。このような形で戦後70年間堅持してきた日本の平和主義をあっさりと投げ捨ててよいのであろうか?やり方があまりにも拙速といううべきである。

オバマ政権が非介入主義なので今すぐ戦争ということはないが、自衛隊が米軍の肩代わりを求められるのは明らかである。自衛隊の装備面でも、国内法の面でも、防衛予算の面でも、何の準備も無く、自衛隊をアメリカの戦略の手ゴマとする約束をして、国会での論議も無く平和主義を投げ捨てるやり方は支持できない。対米自立も無く、世界的範囲で軍事的一体化を進めれば自衛隊が支配従属的関係の下で危険な戦闘に投入されることも避けられなくなる。

日本の自立が先でなければ、支配従属関係の下での日米の軍事同盟は、自衛隊をアメリカの戦略の手ゴマとすることであることを指摘しなければならない。鳩山政権時の「対等の日米同盟」なしの従属的日米同盟は日本にとってリスクが大きいのである。
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

SEO対策:政治