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ロシア外交に踏み切れない安倍の弱さ!


鳩山政権が「対等の日米同盟」を掲げ、対ロシア関係を改善する意向を掴んだアメリカの圧力で退陣為追い込まれたことが、安倍を一層慎重にしている。当初今年の初めにプーチンの訪日が予定されていたが、安倍はこれを先送りした。これはアメリカの顔色を見てのことであるのは明らかである。

およそ外交とは、相手国(ロシア)の苦境が好機であり、そのことで成果が得られるものである。ロシアはウクライナを欧米のテコ入れでクーデターを起こされ親米欧米派政権が生まれた。プーチンはこれに対し敢然と核戦争をも辞さずと、クリミアを併合し、ウクライナ東部の工業地帯を親ロシア派に決起させた。これに欧米が対ロシア経済制裁を行ったが、安倍はこれに形だけとは言え呼応し、対ロシア制裁に参加した。

元々アメリカはロシアを普通の資本主義にできるという間違った認識を持っており、危険な中国社会帝国主義に逆に温和な政策を取り、危険性のないロシアへの敵意を募らせている。ロシアは経済規模も小さく、資源輸出国でとても世界覇権をうかがう力はない。ただ旧ソ連時代の官僚達の国家資本主義であり、これを経済制裁することは欧米にとってもいいことではない。ロシアを資本主義に近づけるには時間をかけて経済の相互依存関係を深めるほかないのである。

従ってオバマの対ロシア主敵の戦略は間違いである。プーチンは欧米の経済制裁の結果アジアとの関係を強めようとしている。日本にとって重要なのはシベリアの資源開発という経済的利益だけではなく、日本との戦争を戦略とする中国拡張主義の方にロシアを追いやる愚を避けることが何より外交上の最重要なことである。

つまり安倍は、アメリカのオバマの間違った戦略にもの申し、ロシアとの相互依存関係の構築に舵を切るべきなのである。今中国とロシアを結びつけると、アメリカと日本は世界の主導権を失う可能性がある。事実中国のアジアインフラ投資銀行には55カ国もの国が参加し、日本とアメリカが孤立しかねない構図が出来ている。

プーチンは大の親日家であるが、今回の日本のウクライナ問題での経済制裁で、ロシアは最近「日本が自立した外交関係を行う能力がないことを示す明確な証拠と考える」(ロシア外務省)と述べている。安倍は外交的好機を逸しつつあると言える。プーチンが最近重ねて日本との領土問題の解決に言及していることを安倍首相はキチンと受け止め、対ロシア外交を大きく前進させるべきである。

ロシアを中国の方に追いやるオバマの外交は拙劣で、日本を安全保障上の危機に追い込むものであり、安倍首相は4月末の訪米でキチンとオバマに諫言すべきである。オバマの外交は、アメリカの同盟国を次々裏切り追いつめており、あたかも中国拡張主義を支援しているかのような拙劣な外交であることを断固批判すべきである。
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